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    yosuga_04_05

    @yosuga_04_05

    書いたものをまとめる用です。
    https://twitter.com/i/events/1540359488255201280
    にもありますのでお好きな方で。
    年齢制限のあるお話の閲覧は18歳以上の方のみでお願いします。

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    yosuga_04_05

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    💛💜

    沼に落ちてすぐのときに、一本長い話を書きたくて進めていくうちに、どうしてもキスシーンが書きたくて書いてしまったもの。
    全編書きたかったけどたぶん書きあがらないです。

    #lucashu
    #CASHU_LS

    【💛💜】想いを通わせて、はじめてキスする話 ふたり並んで腰掛けたベッド。
     一瞬とも永遠ともつかない沈黙を先に破ったのはルカだった。
    「なんていうか」
     どこか照れたような表情を見せたルカはシュウを一瞥して、すぐにまた視線をそらした。
    「正直思ってなかったんだ。その……、シュウとこういう風になるなんて」
    「うん」
    「いや、シュウが嫌だとかそんなんじゃなくてさ! シュウのことはずっとすきだよ!」
     焦ったようなルカが、シュウを見つめてそんなストレートな言葉をぶつけてくる。薄い紫の瞳が真摯だ。
    「ただそういう対象になるんだって、考えもしなかったっていうか……」
    「うん、わかるよ」
     そりゃあそうだろう。シュウだってまさか、思っちゃなかった。否、予感はあったかも知れない。
     月の問答をした夜から。不可抗力でキスをしてしまった夜から。きっとずっと、予感はあった。
    「仲の良い友人で仲間で、一緒にいたら楽しくてさ。俺にとってのシュウは、ずっとそうだったから」
    「僕もだよ、ルカ」
    「けどいまは、それだけじゃない」
     そう告げたルカの声は珍しく静かだ。
     そのくせモルガナイトの瞳には、熱が宿る。
    「……抱きしめてみても、いい?」
     伺うような声音。すこし低く掠れたような。
    「きみがしたいなら」
     そんなルカに小さく笑って、シュウはルカに向かって両手を広げる。そうすればルカにぎゅっと抱きしめられた。
     腕も胸も逞しくて、衣服越しでもルカの身体が熱いのがわかる。子供体温なのか、それとも違う原因なのか。どちらであってもいとしい。シュウもルカの背中に腕を回した。
    「うわ、やばい」
    「え?」
     耳元で聞こえたルカのすこし焦った声を訝しく思えば、ルカは思いもよらない言葉を返してくる。
    「すごい、シュウに抱き返してもらえるの、胸がぎゅってなる」
    「! なに言ってるのルカ、」
    「俺の腕の中に、シュウがいる」
    「ルカ……っ」
    「すきだよ。シュウがすきだ」
     動揺するシュウに追い打ちをかけるように、ルカは熱に浮かされた声音でそんな言葉を零す。
     わずかに離れた身体。いつもは子供みたいだ犬みたいだと思っていた生き物は、すっかり雄みたいな顔をして、シュウを見つめる。
     この生き物はシュウが欲しいのだ。
     本能が訴える。わかる。わかってしまう。
     空腹のライオンみたいな、どうしょうもない熱が、モルガナイトの瞳に浮かんでいる。
     その瞳に灼かれて息ができなくなりそうだった。
    「ま、待って、」
     このままじゃ心臓がおかしくなりそうだ。一旦仕切り直したい、とシュウは身体を離そうとするが、ルカの腕はびくともしない。
    「シュウ」
     ――キスしたい。
     シュウをしっかりと見つめて、肉食獣は熱を孕んだ声でねだる。ぞく、と背筋をなにかが走った。
    「だめ?」
    「――――……」
     だめともいいとも口にできない。何度か想像もしていたのに、いざとなるとこうも頭が追いつかないものだろうか。
     シュウがただルカを見つめるしかできない内に、ルカが顔を寄せた。
    「頷いて」
    「……っ、」
    「シュウ」
     お願い。
     こんなの、一体、だれが断れるだろう。
     やっとの思いでシュウがこくりと頷けば、ルカが嬉しそうに息を吐いた。
    「すきだよ」
     そうこぼしたくちびるが、ゆっくりとシュウに重なる。キスの作法がわからない。ぎゅっと目を閉じれば、ルカのくちびるの感触が伝わってくる。
     重なったくちびるはすこしかさついていて、だけど熱い。ルカの身体はどこもかしこも熱くて、シュウにすぐ移ってしまう。
     ほんの短いキス。すぐに剥がされたくちびる。まぶたを開ければ、まだ吐息のかかる距離でルカがこちらをじっと見つめていた。
    「……ありがとう、シュウ」
     俺を受け入れてくれて。
     そう言ったルカが、今度はシュウを包むみたいにぎゅっと抱きしめてくれる。
    「そんなの、僕の方が思ってる」
     受け入れてくれてありがとう。愛してくれてありがとう。きっとルカよりずっと、そう思っている。
     そんな気持ちを込めて笑えば、ルカの手がシュウの顎をすくった。
    「あ、」
    「……もう一回」
     だめともいいとも返せないまま、くちびるを塞がれる。「ん、」と喉の奥が鳴る。それに反応したみたいに、キスのさなかにルカが熱い息をこぼした。
    「ル、カ」
    「シュウ」
     吐息混じりの、甘く掠れた声。
     そんな声を出すのを、初めて聞いた。
     ぶわ、と身体が熱くなる。心臓が馬鹿みたいに苦しい。
    「シュウ、もっと」
    「え、」
    「ん、口、そのまま」
     開けてて。
     ねだった生き物は、シュウのくちびるを吸うと、そのまま舌を潜り込ませてくる。いきなりのことにびっくりして、はじめての感覚に脳髄が痺れていく。
     ちゅ、ぢゅ、と濡れた音を響かせながら、ルカの舌がシュウの口の中を探っていく。セックスだって当然したことはないが、こんなキスだってしたことがない。
     息が苦しい。胸が苦しい。身体が熱くなって、けれどやめてほしくはない。
     どうしていいかわからなくて、合間に息を吸うのがやっとで、シュウは縋りつくみたいにルカのシャツを握りしめた。
    「ん……、ふ、ッ、ぁ、」
    「は、シュウ」
     シュウがはくはくと息をこぼすのに、ルカが興奮した様子でくちづけてくる。シュウ、シュウと夢中で呼ばれる名前に宿る欲情に、意味がわからなくなる。
    「シュウ、すき、すきだよ」
    「ん、ルカ、」
     互いに舌を絡ませて、くちびるを合わせて、気持ちよくて幸せで、わけがわからなくなっていく。のぼせていく。
     ルカの手がシュウの後頭部に回る。頭を撫ぜるように指が髪をかき混ぜていく。
     そうして口づけ合いながら、ルカに押し倒されるみたいに、シュウの身体はベッドに沈んだ。
     ぎ、とスプリングが跳ねる。
     やわくくちびるを食まれて、ようやくキスが止んだ。
     息を切らすシュウを見下ろすルカが、唾液で濡れたくちびるを舐める。その仕草があんまり色っぽくて、見惚れてしまう。
    「……思ってたよりセクシーなんだね」
    「え?」
     思わずこぼした言葉に、ルカが訝しそうな顔をする。ついいましがたまでの雄の顔はどこへやら、よく知るルカの様子に、シュウは笑った。
    「僕が思ってたよりきみは魅力的なんだな、って」
    「どういう意味?」
    「僕がきみをすきだってこと」
     伝えて、ルカの顔を包むと、自分から口づけた。
     触れるだけのキス。
     それでも自分から口づけたのが照れくさくて、シュウは顔をそらす。
    「えっ、あっ、シュウ、?!」
     視界の端で、ルカが動揺するのがわかった。恥ずかしい。さっきまでもっと恥ずかしいことをしていたけれど、それとこれとは別だった。
    「やだ。何も言わないで」
    「無理だよ! こんなかわいい真似しておいて!」
     俺の心臓が保たない!
     そんなことをわめくルカに、無理やり顔を上向かせられる。
     そうすれば、顔を赤くしたルカと目が合って、余計に羞恥が高まった。伝染するみたいに、自分の顔も熱くなるのを感じる。
    「もう、なんでルカがそんな顔するの」
    「シュウの方が真っ赤だろ」
    「さっきまでもっとすごいことしてたのに、」
     勘弁して。
     深く息を吐いて、騒ぐ心臓をなだめる。
     ルカがシュウの横にどさ、と仰向けに寝そべった。顔をこちらへ向けたルカが、「シュウ」と名前を呼ぶ。そっと、手を繋がれた。
    「うん?」
    「……すきだよ」
    「――――」
    「俺はシュウがすきだよ。いま、改めて思ったから、きちんと伝えたいんだ」
    「ルカ」
    「すごい、いま幸せで最高の気分なんだ。俺のこの気持ちをシュウにも分けられたらいいのに」
     そう言ったルカはにこにこと笑う。心底に想ってくれているのだとわかって、すこしくすぐったい気持ちになった。
    「僕も幸せだよ」
     告げて、繋がれた手に力を込めた。
    「シュウ」
    「僕も、きみがすきだよ。ルカがすき。きみが想像するより、きっと、ずっとね」
     伝えれば、ルカは嬉しそうにモルガナイトの瞳を細めた。いつも太陽みたいにからからと笑う彼がたまに見せる、やわらかな笑み。それが向けられるのが嬉しくて幸せで、胸が温かなものでいっぱいになる。
     そのうち、ルカの腕がシュウを抱き寄せた。ぎゅう、と抱きしめられて、ルカの体温と甘いパルファムの香りに安堵を覚える。
    「今日は一緒に眠ろう」
    「……うん」
    「あっ、もちろん何もしない! いや、キスは、その、するかもしれない……、させてほしい」
    「ふは、!」
     必死に訴えるのがかわいくて、シュウは思わず噴き出した。
    「笑わないでくれよ」
    「Sorry」
     ひとしきり笑って、シュウはルカを見つめる。
    「いいよ」
    「!」
    「ルカなら、いい」
     キスなんていくらでもしてくれたらいい。その先だって、べつに構いやしない。
    「シュウ、それは、だめだ」
    「え?」
    「いま。いま、キスしたい」
    「――――っ、ん、」
     言うが早いか、シュウに覆いかぶさったルカにくちびるを塞がれた。
     やっぱりルカのくちびるは熱くて、すぐにシュウまで熱くなってしまう。
     熱をすこしでも逃したい。縋りたい。
     そんな一心で、シュウは両腕をルカの首に回した。
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