どなどなど〜な〜ど〜な〜
こうしをの〜せ〜て〜
どなどなど〜な〜ど〜な〜
………
もしも翼があったのなら…
私は、どこに帰るんでしょう。
パパイヤ星まで、飛んでいけるでしょうか?
寂しそうにへにゃりと笑う下僕に無性に苛ついたので、手に持った扇子で思いっきり叩いた。
よほど痛かったのか目尻に涙を浮かべながら頭をさすっている下僕に胸がすくことはなく、苛つきだけが増していく。
「お前さ、自分の立場わかってるわけ?
お前は、俺に買われたの。俺のものなの」
「…なら、私の帰る場所は明智のお家でしょうか?」
そう言ってコテンと首を傾げたピロシキに満足してそんなこともわかんねーのかよ、と言って、もう一度、今度は少し加減して叩いた。
それでも痛い!と抗議してきやがったので、無言でもう一度振り上げるとごめんなさい〜と言って慌てだす。
その様子をみてようやく心に落ちたモヤが消えたのを感じ、何故か緩んでしまった口元を広げた扇子で隠した。