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    オルタナ

    @oru2411

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    オルタナ

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    「僕の一番星。僕を照らし導いて。」のまとめてあったネタです。小ネタが二つと、最終回が入ってます。

    こちらも完成までいけないと思ったので、投げさせて頂きます。今までシリーズを読んで頂いてありがとうございました。とても励みになりましたし、何より嬉しかったです。

    『好みが全く違う僕らだけど』

    猫派犬派、赤色青色。朝はお米、パン。シチューにはご飯、パン。驚く程に意見が別れる。でも上手く付き合えているのは、お互いがお互いを理解して、押し付けることをせず、否定せずに受け入れているから。でもやはり喧嘩はしてしまう。この前もベッドを買うのにシングルベッド二つと、ダブルベッド一つで酷く言い争っていた。結局ツカサが折れてダブルベッドを買った。オレが遠方で居ない時に寂しくて泣いても知らんぞ。と。そんなこと言いながらもルイが寂しくならないように、とツカサの匂いのついた物を置いてみたり、オレが使ってる枕を抱いて寝てもいいぞ、と提案したりと色々対策はしてるようだけども。

    ((こっちが好きなんて、変わってる……))

    朝に強いツカサは、朝が弱いルイを食事前に一度起こす。そしてツカサが食事を終え身支度も整え、もう出発できる、という時にルイはのそのそと起きる。毎朝出来る限り「行ってらっしゃい」を言いたくて、頑張って起きるルイの話。











    『題名』

    デート中、街でサキとイチカ達と出会う。そこで少し話し込むツカサに、ルイは困った。どうしよう。割り込んで邪魔してはダメ。でも、だからといってここでツカサを置いて自分は帰るのも嫌だ。だって今日はツカサとのデートだから。……どうしたらいい?と困っていたら、それに気付いたサキがイチカ達に声をかけると同時に、ルイは、ツカサの袖口をちょこんと掴む。少しでも動いたら解けてしまう程、弱く。ツカサがギュンってルイ、かわいい。って、なる。
    甘え下手になったルイの話。少し遠慮気味になったけど、すぐツカサに対してだけは図々しく育ってしまう。




    『共に照らして。』最終回

    司が重傷を負うのでご注意ください。めっちゃシリアス

    ---

    「ルイ。その……話が、あるんだ」
    「うん。そのように聞いていたからね。……どうしたんだい?」

    辺りが静まり返った夜。ベッドの上に二人、お利口に座っていた。その日の昼にツカサは、話があるんだ。と真剣な顔をして、そして何かと葛藤しながらルイに話しかけた。ただ事では無いな、とルイは感じ、二つ返事で返した。

    「……っ、ルイ。オレは今から、『騎士隊長のツカサ』として、『魔術師』のお前に、頼み事があるんだ」
    「……うん。言ってごらん?」
    「…………」

    ずっと俯いていたツカサは一度顔を上げて、ルイと目線を合わせて話を切り出したが、再度俯いてしまった。そして、重たい口を開けた。

    「……近頃、隣国の動きが怪しくなってきてな。近いうちに戦争が起こるだろう。それで、少しでも戦力が欲しいと騎士団長はルイを指名し、オレの率いる軍の副隊長を臨時で務めて欲しい、と指示が出たんだ」
    「成程。僕強いもんね」
    「……その通りだ。しかし__」
    「いいよ。受け入れてあげる」
    「ルイ!オレとしては、お前の恋人である『ツカサ』としては!お前には安全な場所で待機していて欲しい!でも、ただ守られるだけじゃお前も性にあわないだろう?だから、そこで指示役、まとめ役をして欲しいんだ。そしたらルイは安全な場所に居てくれてオレも安心だし、ルイもそこで積極的に前に出て、不安を抱えた人達の心を安心してあげられる。いい事ばかりだろう!?なあ、ルイ。こちらの案でもいいと思わないか?」
    「でも、それじゃあツカサくんを誰が守るの?」
    「オレ自身はオレ一人で守れる。ずっと騎士でやってきたんだぞ?それくらい出来るさ」
    「でも、隣国は強いと聞くよ。安全な場所でのまとめ役は誰でも出来る。でも、ツカサくんの隣に立って、ツカサくんと共に戦う事が出来るのは僕だけだよ。だから、副隊長の話を僕は引き受ける」
    「ッ……ルイ。頼む……」

    声を震わせ、眉間に皺を寄せてまたツカサは俯いてしまった。肩が少し震えていて、ルイが戦場に出るのが余程耐えられないのだろう。

    「ツカサくん。僕は今まで討伐してお金稼いでいたし、物凄く危ないと言われていた凶暴なモンスターの討伐も一人で倒した位には強いよ。だから、僕は戦った事の無いか弱い人ではないんだよ」
    「でも人を殺した事は無いだろう!!!」
    「っ……」

    大きな声で遮り、鋭い単語が飛んできて思わずルイは怖気付いた。

    「……怒鳴ってしまってすまない。しかし、そういう事だ。戦争とは、人と人が争うんだ。……人を、殺すことになるんだぞ」
    「……そう、だった、ね。頭から、抜けてしまっていたよ」
    「ああ。だから、ルイ。……安全な場所で、まとめ役をする。それでいいな?」
    「……やだ。それでも、僕は副隊長の話を引き受ける」
    「ルイ!!!何故だ?聞いていただろう!!ルイの今までの戦いの場とは全く違うんだぞ!!」
    「それでも、だよ。ツカサくん、諦めて。僕の意思は変わらないよ」
    「何故、何故なんだルイ……」

    ツカサは絶望した顔をして、ヘナヘナと力が抜け頭を抱えて蹲った。このままでは、あの残酷な戦場へ、ルイが来てしまう。ルイが、争いに巻き込まれ、幸せとは程遠い空間へと放り込まれる。そんなのツカサは耐えられない。

    「……ツカサくん」

    そんなツカサを見て、ルイはそっとツカサを包み込むように抱きしめた。

    「……共に、戦わせて。僕が愛してやまないツカサくんを、僕に、守らせてよ。ツカサくんが、僕を守ってあげたいって気持ちと同じで、僕もツカサくんを守りたい」
    「…………」
    「ツカサくん。大好き。愛してるよ、ツカサくん」





    それからルイは薬品を大量に作って、その半分を避難場所へと提供した。これで避難するまでに負傷した人も、避難場所まで行けたらある程度良くなるだろう。そして戦争当日。ルイはツカサの隣に立っていた。

    「作戦の通り、二手に分かれるぞ。オレの率いるAチームは前へ行き戦う。ルイの率いるBチームは後ろでAチームのサポートをしつつ、負傷した隊員と入れ替わり臨時応変で前に行く。いいな」

    「「「はい!!!」」」

    「よし。……それでは、ルイ。任せたぞ」
    「うん。任せて」



    今いる場所の少し離れた所で爆発が起きる。そこで沢山の人が巻き込まれ、ツカサ達の国は不利な状況になっていた。

    「不味いね、あそこを突破されたら城への侵入が容易くなってしまう」

    ルイは必死に頭を動かした。今のルイの役目は副隊長。ツカサの隣に立って、一緒に戦うだけではダメなのだ。この国を守る騎士団の一員。……それなら、やることは一つ。勝利へと導く事。

    「B班は今から爆発が起こったところへ行き援護をし戦力になる!そこの君は、A班へ行きその事を伝言してくれ。そしてそのままA班で戦うんだ!」
    「了解しました!」

    指示をした隊員が走っていくのを見送り、ルイも必死に足を動かす。しかし、人の足ではやはり時間がかかる。そこでルイは隊員達に提案した。

    「君たちを風で飛ばした方が速い。そこに固まってくっついてくれ。そして着地する時は受身を忘れずに!」
    「えっ!しかし……」
    「時間はないよ!大丈夫。僕の魔術で傷は付けさせないし、飛ばすだけさ」
    「っ……」

    あまりの無茶振りに隊員達は狼狽えるが、それでもツカサの率いる隊員達だ。直ぐに心を決めて、ルイを信じて隊員達はくっついて固まった。

    「……ありがとう。信じてくれて。流石はツカサくんの隊員だ!行くよ!舌を噛まないように歯を食いしばってね!!『風よっ!!!』」

    ブオォオオッ!!!!と大きな音がし、隊員達は目的地寸前まで吹き飛ばされる。ルイも気をつけながら魔術を使ったので、人が死なない高さで飛ばし、隊員達は受身をとって転がり、擦り傷も最低限に抑えた。ルイも魔術を使って、風を使い飛んだ。

    「ッ、よし、上手くいった!時短だね。行こう!」

    隊員達はルイの凄さに驚いていたが、直ぐに立ち上がり、不利な状況だった場所への救済に向かった。





    ある程度立ち直した所で、ルイ達は自分の持ち場へと帰る。すると、そこに待ち構えていた光景は。

    「……ッ!?」

    他の隊員達も来ていて、激しい戦場へとなっていた。どうやら、他で戦っていた戦場がどんどんこちらへ近づいてしまい、合体してしまった様だ。

    (ツカサくんはッ!?)

    周りを見渡すと、ピンクの髪をした騎士がコチラに気付き、手招きをした。

    「ッ!コッチ!はやく!!」

    急いでそちらに向かうと、そこには。

    「ツカサくん!!!」

    ツカサくんが、血だらけで壁へもたれかかっていた。

    「ツカサくん、ツカサくんしっかり!!!ねえ、ツカサくん!!!!!」
    「待って、落ち着いて!って、まあ。落ち着けないだろうけど!!ねえキミ。治療ができるって聞いたけど、出来そう?」
    「っ!そう!治療!間に合えばッ、でも、出血量が多すぎるよ!」
    「出来る?出来ない?冷酷な事を言うけど、悩む時間をそんなにかけられないんだ」
    「……やる。絶対、救う」
    「ヨシきたっ!ボクもツカサセンパイとは、まだサヨナラしたくないしね!手伝うよ」
    「……手伝いは、いい。その代わり、集中するから僕とツカサくんの周りを守って欲しい」
    「もちろん!任されたよ〜!」

    すぐさま治療へと取り掛かる。集中して、ツカサくんの血管を繋ぎ合わせて、心臓を真っ先に治して。死なせない。死なせないよツカサくん。

    (うわ〜、凄い集中力。ボクも負けてられないね!)

    「よ〜し!ボク達も、負けじと頑張っちゃうよ!えいえいおー!」






    戦争は苦戦の中、負傷者を沢山出しながらも無事勝利を収めた。そして隣国は、もうこの国には戦争を仕掛けない、と宣言をした。


    病室で、ツカサは点滴をされながらベッドにいた。

    「………………」
    「ルイ、ルイ〜〜〜。そろそろ泣き止んでくれないか?な?」
    「グスッ……。…………」
    「ルイのおかげでオレは生き延びれたんだ!ほら!生きてるぞ!」

    グズグズと泣きっぱなしのルイの目は真っ赤に腫れていた。ツカサは泣き止ますのに必死で、ルイの頭を撫でていた。

    「髪がまたパサパサに戻ってしまったな」
    「グスッ……当たり前だよ、あんな煙ばかりの空気で、綺麗なままな訳ないじゃん……」
    「また綺麗に手入れさせてくれ。オレはルイの髪が大好きだから、綺麗にしてあげたいんだ」
    「……好きなのは、僕の髪だけ?」
    「そんな訳ない。オレはルイの全てが大好きさ。愛している」
    「……うん、僕も」

    そしたらまたルイは泣き出してしまった。



    「……目、痛い」
    「ひたすら泣いていたからなあ……。ほら、タオル」
    「やだ。ツカサくん見れなくなる」
    「元々腫れていてあまり見えてないんじゃないか?」
    「…………」

    ルイはふいっ、と顔を背けた。

    「……ツカサくんが、生き延びてくれて良かった」
    「ああ。ルイのおかげだぞ!そして今回の戦争の勝利も、ルイが城周辺の戦力が低下していたのを立て直してくれたからだと、騎士団長が褒めていたぞ」
    「……そんなの、いらない。ツカサくんが生きてくれれば僕はそれでいいんだ」
    「……そうだな。ありがとう、ルイ」
    「…………ごめんね」
    「何がだ?」
    「………………脚」

    そう言いながら、ルイはツカサの脚がある場所を、撫でた。しかしそこには何も無く、ベッドのマットレスへと手が当たる。

    「心臓治すのに必死で、脚を治すまで意識が保てなくて、本当にゴメン」
    「何を言う!何度も言っているが、ルイが助けてくれなきゃオレは__」
    「やだ言わないで聞きたくない」
    「…………ルイのおかげで生きてるんだ。だから、な?片脚を無くしてしまったくらい、別にいいさ」
    「良くないよ、何も良くない……」
    「オレがいいって言っているから、いいんだぞ?」
    「良くないよ何言ってるの。……騎士の仕事、もう続けられないんだよ。ツカサくんは騎士の仕事を誇りに思ってたのに、僕がその夢を壊した」
    「壊してなんかない!生き延びれただけでも奇跡なのに、それ以上の事を望むものか!」
    「……僕なら、全てを治す事も出来たはず。……最悪だ」
    「なあーー……ルイ。オレが生きてて良かった!おしまい!じゃ、ダメか?」
    「……………………脚」
    「だーーっ!!ルイ、脚の事はいいんだって!」
    「良くない」
    「ルイーーーっ!!!」


    「ツカサくん。義足を僕に作らせてはくれないだろうか」
    「え?そんな事出来るのか?いや、お前なら作れそうではあるが……」
    「ツカサくんの事誰よりも知ってるのは僕だよ。だから、ツカサくんが使いやすいって思える義足を作れるのは世界で僕だけ」
    「うーん?まあ、そうなのかもな?」
    「うん。だから僕にツカサくんの義足を作らせてよ。メンテナンスも僕がやる」
    「ルイがしたいならオレは否定しないぞ!ありがとうな、ルイ!」
    「任せてよ、飛びっきりな義足を作ってあげるさ!」




    「ルイ。オレは騎士を辞めて、街中で店を開こうと思ってるんだ」
    「え、どんなお店?」
    「料理店だ!腹を空かした騎士達や街の人達がおなかいっぱいになるまで食べて、笑顔で溢れるそんなお店だ!」
    「ふふ、随分と素敵な夢だね。いつそんな事を思いついたんだい?」
    「オレ自身食べるのは好きだし、騎士の時代におなかいっぱいになるまで食べれる所は少なかったしな。何より、ルイにオレの手料理で笑顔になって欲しい、からだな!お前は食べれない物も多いから、お前専用の野菜抜きメニューも実は練ってあるんだ」
    「それは楽しみだねぇ!」
    「だろう?だから、楽しみにしてろよ!」


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