体力6 体力
「やあツカサくん」
「おお、ルイではないか!」
街中でツカサを見かけたので、声をかけたルイ。その声を聞き振り返ったツカサの表情は嬉しさで染まっていた。
「今日は歩いて来たのだな?偉いぞ、ルイ!」
「ツカサくんが『少しでも運動をしろ!』と怒っているからね。か弱い僕に酷い仕打ちだよ。よよよ……」
「分かりやすい泣き真似をするな!ただでさえお前は体力が無いんだから、多少は運動をして体力をつけた方が良いぞ」
「はーい」
「なんだその腑抜けた返事は」
「はいはい」
「『はい』は一度だ!」
(今日もステルスの魔術を使って屋根の上を移動して、いい所で路地裏に降りて魔術を解除して人混みに混じって来たとは言わないでおこう。屋根の上だと空いてて楽だし、わざわざ人混みに埋もれてツカサくんの元へ辿り着いた時にはヘトヘトになって喋れない、というのは嫌だからね)
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