Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    maru8sh

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 23

    maru8sh

    ☆quiet follow

    『キスしないと出られない部屋』での温周の会話。
    くるっぷにお試しでアップしたものに少し書き足しました。最近こんなんばかりなのでそろそろ小説を書こうか、と自分でも思います…。

    「どうだ?老温」
    「…やっぱり鍵らしきものはないね」
    「そうか…壊すことも出来ないとなると…さて、どうするか」
    「あっ……」
    「なんだ?」
    「あの卓の上…紙なんて乗ってたっけ?」
    「…いや、記憶にないな」
    「念の為に阿絮は下がってて」
    「あんな紙に細工なんて出来ないだろ」
    「いいから………うん、異常はないみたいだ。そこら辺にある普通の紙だね」
    「何か書いてあるのか」
    「えぇと…此処はキスをしないと出られない部屋です…?」
    「…は?」
    「そう書いてあるんだよ」
    「……キスってなんだ?」
    「待って、説明もあるみたいだけど……あ」
    「老温?」
    「…キスって口づけのことみたいだ」
    「口づけ…」
    「あ、あしゅ…?」
    「つまり…あれか…俺とお前で口づけしろと?」
    「そうみたいだね…」
    「………仕方ないな」
    「えっ……いいの!?」
    「そうしないと出られないんだろ?あの扉、俺とお前の力をあわせてもびくともしなかったからな」
    「私は阿絮の足が折れるんじゃないと冷や冷やしたぞ」
    「腹が立つじゃないか、こんな訳の分からない部屋に閉じ込められたままなんて」
    「だからって扉に向かって発散するとか…阿絮は物騒だな」
    「しかめっ面で扉に体当たりしてたお前に言われたくない…じゃなくてな、違うだろ老温」
    「ん?」
    「俺はこんな場所とは早くおさらばしたい」
    「それは私だって」
    「だから早くしろ」
    「……え?」
    「お前からしてくれ、老温」
    「ぇ……えぇぇっ!!?」
    「ほら」
    「ちょっ…ちょっと待って阿絮!……本当にいいの?」
    「さっきからそう言ってるだろ。それとも俺からしたほうがいいか?」
    「わ、わかった!私からするから…っ」
    「なら早くしてくれ」
    「阿絮、その前に確認したいんだけど…」
    「うん?」
    「その…場所は、どこがいい…?」
    「………場所?」
    「うん、口づけする場所」
    「……………は?」
    「……………え?」
    「…………」
    「えと…あしゅ?」
    「っ………!!」
    「あれ?阿絮…急にしゃがんでどうしたの?それになんか…耳が赤くない?」
    「気のせいだ…」
    「じゃあ隠してる顔を見せてよ」
    「…少し待て」
    「ねぇ、阿絮…もしかしてだけど…唇に口づけすると思ってた?」
    「…………」
    「口づけってだけで場所の指定はないんだけど…」
    「…………」
    「阿絮は私とならいいって、思ってくれたんだ…」
    「…老温」
    「もちろん私も阿絮とならいくらしたって構わない」
    「老温」
    「…ん?」
    「お前がしないなら俺からするぞ」
    「…それもいいね」
    「お前…」
    「でも初めては私からしたいかな…させてくれる?阿絮」
    「…その腑抜けた顔をどうにかしたらな」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺💕😘😍💖😚💒💯😚💋😘💋😘💋😘💋😘💋😘😚💋😍😍😍❤😚💋😍☺👍☺💞💖💖☺💋💕💞☺☺😻☺😘☺💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖☺👏😘💖❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works