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    maru8sh

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    maru8sh

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    『告白しないと出られない部屋』での温周の会話。恋仲ではあるけど正式な告白は??な二人。出られない部屋は経験済みなので二人とも慣れたもの…ギャグです。

    「告白をしないと出られない…?」
    「またこの部屋か…一体なんなんだ、これは」
    「でも阿絮、指示の通りにすれば出られるわけだし…」
    「告白か……」
    「う、うん…」
    「告白ねぇ……」
    「(ど、どうしよう…告白ってことは…阿絮に好きって伝えなきゃ出られないってことだよね…私が阿絮に……す、好きって…!?い、いやっ…でも、これって阿絮からもされないと駄目ってことじゃ…阿絮から…告白……)」
    「…老温」
    「ふぇっ…!?」
    「なんだ、変な声を出して…」
    「あ…あー…その…ちょっと考え事をしてて…」
    「こんな状況なのに呑気だな、お前」
    「えぇと…阿絮は何か言いかけたよね、なに?」
    「まず俺から告白しようかと思ったんだが…」
    「………へ?」
    「ん?」
    「ごめん、阿絮…私は耳がおかしくなったみたいだ。阿絮が私に告白すると言ったように聞こえたんだが…」
    「だろうな。そう言ったんだから」
    「…空耳じゃ」
    「空耳でもない。告白しなきゃ出られないなら告白するしかないだろ?俺は…」
    「わー…っ!!」
    「…老温?」
    「ちょっと待って阿絮っ…少しでいいから心の準備をする時間をくれないか…」
    「そんな大袈裟な…」
    「大袈裟…」
    「告白ぐらいで心の準備なんているか?」
    「ぐらい…」
    「だろ」
    (え……なんでこんなに阿絮は落ち着いていられるの…?普段は私が少しでも甘い言葉を口にすれば真っ赤になるくせに…!告白するのは平気とか意味が分からないんだけど……ん?まてよ……告白…?)」
    「もういいか?老温」
    「わかった…わかったよ、阿絮」
    「は?分かったってなにが…」
    「阿絮は私に懺悔するつもりだな…」
    「………懺悔?」
    「私に内緒でしていたことがあるとか、実は壊してしまったものや失くしたものがあるとか、そういう告白なんだろ…」
    「…………」
    「あぁ、もしかしたらあれか…年越しに開封しようと言っていた秘蔵の酒を隠れて飲んだとか…」
    「違う」
    「まぁそうだよな…それなら…」
    「老温、そんな難しく考える必要はない…むしろどうしてそんな思考になる?」
    「だって…」
    「なんだ」
    「…そこは、ほら」
    「うん?」
    「…阿絮だから」
    「…………」
    「…………」
    「老温」
    「はい…(笑顔の圧がこわい)」
    「俺はお前が好きだぞ」
    「ごめんなさ………え?」
    「好きだ、老温」
    「………………え?」
    「だから好きだと言っている」
    「あ…あぁぁあしゅっ…!?」
    「俺は初めから告白するつもりだったんだが?」
    「えぇぇぇぇ…っ!?」
    「疑われて俺は傷ついたぞ」
    「あっ、あしゅうっ…!?」
    「お前から誠心誠意、心のこもった告白をされなきゃ俺の気がおさまらないなぁ…」
    「…………」
    「どんな熱烈な告白をしてくれるのか楽しみだ…なぁ?老温」
    「っ…(阿絮が悪い顔をしてる…!でも好き!!)」
    「(危なかった…まさか老温に言い当てられるとは…告白、か…焦って勢い任せだから言えたが素面じゃ絶対無理だったな…だがまぁ…好き、というのは…うん…嘘ではないし…いいよな…?)」

    実は老温の言う通りだった阿絮はこっそり安堵の息を吐き、今更ながら自分の口にした告白を思い返して。ほんのり頬を染めたのだった。



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