『ルフィと子猫と過ごす日々』
「ニャーー!!!」
「ニャーじゃねェよルフィ!!」
今にも飛びかからんとしていた両者を止めたゾロは、何度目か解らないため息をつく。
子猫と本気で喧嘩するルフィはすでに手も顔も引っかき傷だらけで、ゾロはなんだか落ち着かない。左頬の傷以外、ルフィに傷痕を作ってほしくないのかもしれない。
「そいつを寄越せゾロ! 決着つけてやる!!」
「いやいや、猫相手に本気になるな……」
「だって! だってそいつゾロにばっか懐きやがって……! おれに喧嘩売ってるとしか思えねェ!! カリカリやったりしっこシート替えてんのおれだぞ!? この恩知らず!!」
どーん。
これがルフィの言い分である。
世話をしている自分を差し置いて同居人に懐くとは何事か、と。
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