ペシ姐物語 Season 4ドッピ翁は、そんなバタ臭い企画にワシの築き上げた銭湯を使わせる訳にはイカン！このクルクルパー！！とマジ男をなじり、銭湯の番台に返り咲いてしまう。シェー！！コンサートまであと1週間！チケットは既に完売！ファンも心待ちにしている！ここで中止なんてできねぇ！

途方に暮れるマジ男とレオー嶺、俺たちあんなにシャカリキになって練習してきたのに！クソっ！どうしたらいいんだ！その時ファンクラブの重鎮、泪花婦人がやってきた。「アタシに任せな。ドッピ翁とは気心が知れた仲さ、アタシの得意の泣き落としであの人の心を動かして見せるよ」

満を持してドッピ翁の元へ向かう泪花婦人！「ドッピ翁、あたしとアンタの仲じゃあないか。まぁレスカでも飲んで、ちょっと話し合おうよ」試合開始のゴングが聞こえる(ような気がする）！ (BGM チャンピオン by アリス)

しかし頑固なドッピ翁、泪花婦人の渾身の泣き落としにもビクともしない！その後も次々送られる刺客にも全く動じないドッピ翁！さあどうするマジ男とレオー嶺！しょーがねーなー、もうキャンセルしかねえのか…？ とその時！二人は間違いなく聞いたのだ、あの懐かしい声を！！

「全く…アンタ達はいつまで経ってもアタイをゆっくり休ませてくれないねぇ…仕方ない子達だねぇ、どれ、アタイがひと肌脱いであげるよ…」あげるよ…あげるよ…
ペッシ姐さん？！まさか？！！お互い顔を見合わす二人。急いで銭湯へと走り出す。

二人は銭湯の前で直立不動で何かに驚いているドッピ翁を見かけた！ドッピ翁はどこを見ているんだ？視線の先へ目を向けると、そこには一人の女性が…。
「せ、、、節子、、！！」
驚愕するドッピ翁。「俺を置いて出ていったんじゃあなかったのか！？」

がちょーん！なんとドッピ翁の妻、節子おばさん！そういえば大昔、俺がペッシ姐さんところに世話になり始めた頃、よく遊んでもらった覚えがある…。いなくなったと思ったら、逃げられてたのか！「アンタは相変わらず融通が効かないねぇ、このスットコドッコイが！」

節子おばさんの叱咤により、考えを改めたドッピ翁。銭湯をコンサート会場にすることに同意。「それにしてもカアチャン、どうして今になってワシの所に？」
フッと微笑みながら遠い目をして応える節子…「なんだかね、懐かしい友の声が聞こえた気がしたんだよ…子供達が困ってる、助けておくれ、って…」

全て丸く収まり、前代未聞の銭湯コンサートも大成功！歌のみならず、映像と特殊効果のイリュージョン！グッズも売れに売れて、マジ男とレオー嶺のユニットも一躍有名になった。逃げた節子が戻ってきてドッピ翁もすっかり丸くなり、コンサートのロングランにも同意！「ありがとう、ペッシ姐さん！俺達、姐さんの為にも歌い続けるよ！」
-完-