ウブサキュバスの友達「予想外だなあ」
床に転がった2人の男。そのとなりには着衣の乱れた1人の女の子。
その子はサキュバス学校のクラスメイトだった。
むちむちぷりぷりボディにキレイめな顔はアタシも一晩御相手して欲しいくらいだ、
座学はどれも優秀で、玩具へのテストも問題なさそうで、所謂優等生。
対するアタシは座学はそこそこに本番だけは1人前なタイプ。
遡ること、一時間前……。
「ねえねえ」
「はい……なにか御用ですか」
「人間のところに実技にいくんだけど、一緒にいかない?」
ただの気まぐれで誘っただけだった。
いつも露出度の低いぴっちりとしたスーツ姿。サキュバスとしては最低限の布面積しかないことが当たり前で異質に見えた。
アタシたちサキュバスは卒業すると、人間の世界に精気を取りに行く。
この魔界で生きていく上で、精気や生気を魔王に献上するために。
魔物や悪魔以外の精気や生気を一定量献上すれば、魔界での衣食住が保証される。もちろん、人間の世界などに行って滞在してる間もその先で保証される。生きていくためのビジネスだ。
サキュバスにとって精気は魔力回復にもなるからある程度納品しつつ、自分でも消費する。天使や神のいる世界に行ってもいいけど、簡単にゲットできないし、人間からとるのが1番効率がいい。
在学中では日帰りじゃないとダメだけど、取りに行く練習として実技は許可されている。
「なぜ私に声を?」
「優等生さんはどんな感じで攻めるのか見たくて」
あの子が実技にでているのを見たことがない。たまに合同で取りにいったりとするけど、スタイルはそれぞれだから他人の実技をみるのも勉強になる。
でも、そんなことは建前で、このキレイな顔がどんな顔で善がり、採取するのか見てみたかった。
「あの……でも」
「人間の世界怖い感じ?大丈夫大丈夫。アタシ何度も行ってるし。ほら、行こう」
アタシは手を引いて半ば無理やりに連れ出した。
女を食物にしてそうな悪そうな男が引っかかったから、根こそぎ2人で食べようかと思っていた。
けれど、男のひとりが優等生さんにキスをしようと近付いたら、まさかの拒絶&魔法壁で吹き飛ばし、もう1人の男に衝突して2人とも気絶させてしまった。
そして、今に至る。
「……優等生さんは女の方がいいタイプ?」