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    ゆきのしずく

    @blanca26luz

    2次元限定夢と妄想に浸る時間が1番の幸せ。
    取り扱いジャンルもごちゃ混ぜ垢分けする気ないやつ。

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    ゆきのしずく

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    夢を見ている子の名前も相手の名前も出てこないけど、思い付いたテイルズのザレイズ夢っぽい夢小説。

    かがみが見る届かない想い(ゆめ)『かがみよかがみ。わたしの心の向く先を映しておくれ』

    ぱしゃ。音を立てて水底に沈む体。
    この体に血は流れない。一時的に生命活動を止めているのだ。当然、酸素なるものも必要ない。

    時々不意に水底で眠ってしまいたい時がある。そして、決まってその時は『夢』を見るのだ。

    ---自覚してから間もなく、届けることさえ叶わなくなった『想い』を。

    私は『鏡』だ。鏡に、心なんてなかった筈なのに。
    (ああ、またこの夢…)

    あの人を、すきになってしまっていたと自覚したあの瞬間、私は。

    俺が始めた戦いだと、『鏡』を戦争から遠ざけるための目的だけだとは到底考えられなかったあの邂逅。
    (どうしてそんな表情を、)
    彼は答えなかった。ただ、何も聞かずに黙ってこの戦いから手を引け。それだけを言葉にして。

    -----

    (あの時、全部聞いていたら何か変えられたの?)

    個人の力にしては大きすぎる『鏡』の力。人の戦いに関わらせてはならないというものは、私もこの体が人である限り関わらざるを得なくなる。世界が望まなくても、人が人である限り。

    「……それでも」

    音にならない水面の下で私はまたいつか夢を見るのだろう。

    もう二度と見えることがない筈のあなたへの、届かないままこの想いを沈めてしまうために。

    けれど、あなたが私の心に刻み込んだように、私はあなたのことを、ずっと忘れることは出来ないのだろう。
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    ゆきのしずく

    DONEいかがわしい意図は一切込めてないはずなのに何故こうもこの人絡みで文書く&タイトル付けると響きがアレになるんだろう。
    くるった勢いで書き上げた固定夢主『キョウカ』でバルド・ミストルテンさんの夢小説っぽく接触させてみましたの……(やりきった表情)
    絵面は完全に子どもをあやすお兄さんの筈なのにね……
    真夜中の戯れ真夜中。そこは暗闇一色でおおよそ起きて動いてる人は人っ子一人いない。---尤もその理屈が通るのは《普通の人間》に限られる訳だが。

    『(……また、抜け出して来ちゃった)』

    さく、さく、と暗闇一色の野を踏みしめ歩を進めていく。
    《どこ》に行こうとしているのかは具体的に決めていない。ただ、アスガルド帝国との戦いが終わった後からキョウカはほぼ毎晩のように自室を抜け出すようになっていた。

    寝たくない。始まりはそんな些細な《思い》からだった。異変は、次の日直ぐに起こった。

    眠たくなくなってしまったのだ。

    だが、夜は寝ないといけない、と何度かは布団に潜り眠ろうとはしてみた。――結果は、明らかだった。

    夜の帳が広がるこの時間。暇をもて余すようになってしまったキョウカはこうして毎晩自身に割り当てられた部屋を抜け出すようになっていた。
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