ヤリたいことをヤらないと出られない部屋! 決してマンネリとかではない。ちょっと、その、俺が物足りなくなってしまっただけで。
源氏の重宝、膝丸だ。俺は兄者と恋仲の、側から見れば順風満帆な個体である。
今でこそ閨事はなんの苦痛もなくできるが、最初の頃は緊張してカチカチになり、痛すぎて兄者のが入らず行為を中断させてしまうなんてことがザラにあった。申し訳なくも懐かしい思い出だ。
当時は申し訳なさすぎて、いっそ俺のことなど無視して好きにしてくれと兄者にねだったものだ。
結果どうなったかというと、俺は自分の言ったことを激しく後悔しながら悲鳴を噛み殺し、痛いだけの思いをしながら揺さぶられたのであった。
それまで何度もお預けを食らっていた兄者は歯止めが効かなくなっていて……終わった頃には俺は唇を食い破っていて、尻は裂け、正気に返った兄者に手入れ部屋へと担ぎ込まれた。
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