オルト☆quiet followTRAININGガリカジのタイカケ行ってきますの儀式が習慣化するといいな。 「やだ! 俺も一緒に行く!」「だから~。ダメなんだって」 ドアの前に立ち、通せんぼのポーズをするタイガくん。フーッと唸って、虎の耳と尻尾の毛を立たせている。 今日から研修旅行で一週間、人間界に行くことになっている。俺たちの学年だけの行事だから、タイガくんを連れていくわけにはいかない。「ね、行かせてよ」「俺も一緒に連れてってくれんなら通す」「ダメだって。今度改めてタイガくんとは旅行してあげるから」「そう言う問題じゃねぇ!」 なだめようと思った頭を撫でながら言うと、タイガはぐるぐると唸りながら怒った。「人間って、危ないんだろ?」「え? そんなことないと思うけど……俺たちみたいに魔法も使えないし」「でも、カガクっていう変な技使うって聞いた」「あー、科学……。魔法の方が強いから大丈夫だよ」「それに、昔魔女狩りしてたって……」 不安そうな顔をしている。そういう部分だけは、ちゃんと授業聞いてるんだ、なんて当たり前のことに感心してしまった。「大丈夫。そう言う歴史もあったけど、あれはその……長くなるからまた今度ちゃんと説明するけど、今はもうそんなことないし、向こうで魔法使ったりしないから」 そう。今回の目的は、人間界でいかに魔法使いかバレずに過ごすかという練習なのだ。魔法を使わずに生活する、人間のフリをする、人間界のことを学ぶ。そういう勉強のための旅行なのだ。「し、心配なんだよ、おめぇのことが」「タイガ……」 タイガくんが心底俺を心配してくれてるのはわかる。「ね、おれっちの力を信じてよ」「え?」「タイガくんは、おれっちが人間に何かされないか心配なわけでしょ? おれっちがそんなヘマすると思う? 襲われたとして、人間に負けると思ってるの?」「そっ、んなんじゃ、ねーけど……」 ゆらゆらと尻尾を揺らしながら、タイガくんはじぃっと俺を見つめる。俺に着いて来たい気持ちと、俺を信頼している気持ちがせめぎ合っているのだろうか?「わ、わかった。行くのは認める」「あはは。ありがと」 まぁ、タイガくんが認める認めないを判断するものじゃないんだけど。「ちゃんと連絡は入れろ、毎日。そんで、なんかあったら俺を呼べ」「うん」「俺の魔力、少し吸ってけ。あと、俺の匂いもつけていけ」 タイガくんが、俺のジャケットの襟を引っ張り自分の方へ寄せる。そして奪われる唇。べろりと俺の口内を探る舌はざらざらしていて、犬歯が当たって、ドキドキする。じゅ、と唾液を吸う音が直接脳に響く。「はぁっ……」「んっ……」 口を離して呼吸を整える間もなく。タイガくんは肺が潰れそうな程強く俺を抱きしめた。 遠くで集合を告げる笛の音が聞こえるけれど、あと少しだけ、このまま……。Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow オルトPROGRESSでき…た?タイカケポスター オルトPROGRESS出来てきてる!!!ポスター!見て見て!させて! オルトPROGRESSポスター進捗 オルトPROGRESS盗賊×商人。だいぶ、完成に近づいてきた……!! 2 オルトPROGRESS盗賊タきゅん進んだ~!けどまだまだ先は長い……。 オルトPROGRESS盗賊くん……っ