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    423文字
    ガリカジのタイカケ

     明日はカケルとテートだ。忙しいカケルが、時間を作ってくれた。学校の外、森の先まで行く。
    「森は危ないから、俺がカケルを守るぞ……!」
     森には魔獣もいるし、危ない崖とか流れの速い川もある。もしもの時は、俺が魔法でカケルを守るんだ! 魔法はカケルの方がずっと実力は上だけど、俺が虎になれば……。
     襲い掛かる魔獣、俺は変身してそいつをやっつける。魔獣は尻尾撒いて逃げていく。そんでカケルは、俺の事褒めて撫でてくれるんだ。
    「へへ……」
     想像して顔がニヤける。カケルにいいとこ見せられるかな? まぁ、危険な事が起きないのが一番だけど。
     町では、一緒に上手いもん食って、カケルの買い物に付き合って荷物持ってやるんだ。
     よし。明日は早起きしてカケルを迎えに行くぞ! 早く寝ないと! あぁ、でも緊張して眠れねぇ! そうだ、もう一回シミュレーションを……!

    ——翌朝。
    「ぐぅ……」
    「もぉ、今日はデートなのに、相変わらずお寝坊さんなんだから」
     カケルは気持ちよさそうに眠るタイガの頬にキスをした。
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    オルト

    TRAINING成人タイカケ。
    おじさん組と無自覚両片想い。
    「それでさぁ~、タイガきゅんがさぁ」
     顔を真っ赤にしたカケルが、日本酒をちびちび飲みながら声を上げる。
    「うんうん、それで?」
    「こんどね、おれっちの出張の前に、どこか遊びに行こ~って、いってくれたのぉ!」
     締まりのない顔で言うカケルに、ミナトが「良かったなぁ」と声を掛けると、カケルは「いいでしょ~」と言って笑った。その隙に、ユキノジョウはカケルの手元から徳利を遠ざけ、自分の手元のものと入れ替えた。
    「だからねぇ、おれっちもう楽しみで楽しみで……」
     カケルはそのまま徳利からおちょこに中身を注ぎ、またちびちび飲み始めた。カケルは気付いていない。徳利が入れ替わったことも、その中身が水であることも。今日はいつもに比べて格段に飲むペースが速く、先程からユキノジョウもミナトもカケルの様子に気を配っている。だいぶ酔っているようで、タイガに遊びに行こうと誘われた話を何度もしている。話を聞かされている二人は、その度に初めて聞いたように反応していた。
    「これ、デートって思ってももいいのかにゃぁ?」
    「あぁ、デートだろう」
    「そうそう、香賀美は照れ屋だから、そう言わないだろうけどね」
    「えへへえぇ。 1563