悪夢を祓う 「姫は物の怪の類は怖くはないのですか?」
「物の怪…霊の類か。特に恐ろしくはないな、それに恐れていたら生前あのような戦いできるわけがない」
「ははっ、そういえば生前姫はどのような武士よりも男の子らしかったですな」
「そうだろう。それにまあ…倒せるものであれば特に恐怖は感じん」
「では拙者とこのゲームを共にしませんか」
「…これは、ホラーゲームというやつか」
現世では前世の頃にはなかったものが多く溢れていてこのゲームというのもその一つだった。
「弁慶がこういったものを持っているとは意外だったな」
「生前はないものでしたから興味があったのです。」
「けど何故ホラーゲーム?」
「姫の拙者の知らない顔を見て見たいと思うのです。申し訳ございませぬ」
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