Maohnmeow☆quiet followDONER-18小説です。太刀二。18歳未満の方の閲覧を禁じます。高校既卒? yes/no Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow MaohnmeowPAST線香花火をする太刀二の話です。季節外れですが……2022.09.18の吾が手に引き金を29で発行した短編集「杪夏」からweb再録しています。通販も一応残っておりますので、ご入用の方はどうぞ。https://maohnmeow.booth.pm/items/4176835白露 ひゅるる~、ドーン。ぱらぱら。花火が打ち上げられては散っていく音が聞こえる。ベランダから少し顔を出すと夜空に大輪の花が咲くところがよく見える。華々しいそれらは夏のふーぶつし、ってヤツだ。漢字でどう書くのか思い出せない。 「なぁ二宮、見るのもいいけどこれやろうぜ」 言いながら俺は線香花火を取り出した。普通の手持ち花火をやるにはこのベランダじゃちょっと狭いけれど、線香花火くらいならできるからと持ってきてみた。見るのが嫌なわけじゃないけど、なにもしないのも暇だし。二宮はゆっくりと瞬きをして、笑って答えた。笑ったと言っても口の端がすこーし上がったかなっていう程度。 「仕方ないな」 「よっしゃ、やろうぜ」 許可が下りたのでいそいそと準備を進める。ベランダにろうそくを立ててライターで火をつけた。袋のテープを剥がして、線香花火の本体を取り出す。ひらひらしたピンク色の部分を持って、二宮に手渡した。 1528 MaohnmeowDONER-18小説です。太刀二。18歳未満の方の閲覧を禁じます。高校既卒? yes/no 3384 MaohnmeowDOODLETokyoFes.September内で開催される吾が手に引き金を29で頒布予定の新刊サンプルです。表題作『杪夏』を掲載します。ちなみにびょうかと読みます。以下あらすじ大学も夏休みに入って時間ができたから鳩原のこととか調べてて、気づかないうちに夏バテして最終的に太刀川の目の前で倒れた二宮を看病する太刀二。杪夏 今年の夏は例年にない猛暑になりそうです、熱中症にご注意ください、と朝のニュースで報道されていたのを思い出す。たしかに異様な暑さだ、と二宮は実感する。本部の中は空調が効いていて涼しい。汗が流れる不快感がないだけで随分と楽だ。人気のないランク戦ブースを通り抜けて作戦室に向かう。日中は人の多い場所だけにその静けさが少し不気味だ。自分の足音が耳元でやけに大きく反響している。 「二宮? どうしたこんな時間に」 呼び止められた声の方向を向こうとしたとき、一瞬、ぐらりと脳内が揺れた。平衡感覚が狂って地面がどこかわからなくなるように錯覚する。一度ゆっくりと瞬きをすると幾分かましになった気がした。やがて地震の揺れが収まるように、視界が元に戻っていく。目の前にいる太刀川に気づかれないように小さく息を吐いた。 8974