モニモニ虐待疑惑とシリル様死亡説誤ってお酒入りのケーキを食べてしまった晩酌のシリモニ。モニカは案の定服を脱ぎ散らかし下着姿に(しかしシリル様は幸か不幸か見慣れてしまったため無反応)。モニカの頭をモフモフしてモニカの顔や身体をサーッと撫でていくがモフモフがない。悲しい顔でモフモフを求めて床を這うように進み、玄関の毛足の長い絨毯を
「やあらかい……」
とサワサワ撫でながらその場で突っ伏して寝てしまう。
モニカはフラフラと下着のまま外へ歩いて行き、
「ネロ……もうアイクは尻尾を逆撫でしないって……だから肉球……」
とボソボソ呟きながらハイオーン侯爵屋敷の外へ向かい、しかし寒さで体をぶるっと震わせて馬小屋の中の馬の餌の藁にくるまってそのままそこで寝てしまう。
翌朝、冷え込む空気の中、朝から出来の良かった燻製肉を引っ提げて飛行魔術でかっ飛んできたグレンが、馬が騒がしいことに気付いて馬小屋に行くと藁の中で唇が真っ青なモニカが気絶しているような様相で寝ているではないか!
慌ててモニカを助け起こしたグレンは、さらに薄着のモニカにびっくり仰天。慌ててハイオーン侯爵屋敷の玄関を蹴破って開けると、そこには床に倒れ伏したシリルがいたのであった。
「ふ、副会長が死んでるッスーーー!」
自分のローブに包んだモニカを玄関に横たえると、朝早くから自分の勤め先の屋敷前で騒いでいるグレンに気付いた通いの使用人たちが続々と出勤をし、玄関前の惨状に悲鳴をあげるのであった。
そして無駄に声がでかいグレンは飛行魔術でありとあらゆる地でハイオーン侯爵屋敷での惨劇を語り、その醜聞はあっという間に仲間達に広がっていき、面白がってブランデー入りのケーキを贈ったエリオットはひとしきり大笑いした後、ハイオーン侯爵宛に手紙を書くのであった。
「すいませんでした」