子供達《シゼルハイド》

王都シゼルハイド　貴族が力を持ち、階級が命よりも重く
人権は等しくない　かなりクズな国

真っ白い街並みは、汚れを覆い隠す潔癖の現れ

門の側、外に一番近い”灰色地域”はスラムや貧民、冒険者や破落戸などが訪れる場所
城に近いほど”純白”になり、近隣の町からは”白の国”と呼ばれる


＊Arwill
アルウィルと名乗る冒険者
小柄で性別もどっち付かずな見た目と言動をする


＊Schwarz
シュヴァルツと名乗る冒険者
名前に反し、真っ白な男


＊Dill
ディルという名の孤児
現在のスラムのまとめ、最年長


＊サン・ルナ
兄妹の孤児


＊ネク
目を抉られた孤児

＊ラグ（レグ）
弟（レグ）の腕を付けられた孤児

※正史では現在孤児はとある商店へ

野営のネズミ――――ぱちり

爆ぜる火粉の音に、顔を上げる
辺りを見渡せど特に影はなく、冷たい洞窟の壁が広がっているだけ

「・・・寝てた？」

独り言は多くない方だ、と思いたい。
少なくとも、無意味に喋るのが好き、ということはない

道中で採った食材で飢えは凌いだが、それでも自分の胃には足りない
焚火の灰を少し均し、焚き木を追加
火が安定したのを確認して、愛用のスキレットと河で採れた魚
スパイスに、小瓶に持ってきたバター　となれば

「なんちゃってムニエルだな」

小麦粉はないので、そのまま油を敷き、魚を焼いていく
ふわり、いい香りが漂うが、ここは洞窟・・・手短に済ませたほうがいいかもしれない

そういえば、と皿に盛った辺りで、ポケットのクルミの存在を思い出した