シティーの幽霊探偵「この家にいる亡霊達よ、私に聞かせておくれ!」
買い物を終え、シティーの広場を通りがかったミオ、セナ、ユーニの耳に子供の元気な声が入ってきた。
広場の方へ視線を向けると、数人の子供達が何やら芝居がかった口調で会話をしていた。全員役に染まりきった表情と動きで、何かの催しでもしているのかと3人の足が止まる。
「なんだ、あれ?」
「よくわかんないけど、なんか楽しそう!」
「お嬢さん達、あの遊びが気になるのかい?」
ユーニとセナが不思議そうに広場を見ていると、突然隣から声が聞こえてビクッとユーニの羽が上へと持ち上がる。
声の主はモニカよりも少し年上といったふうな男性で、「驚かせてごめんね」と穏やかに微笑んでいた。
「あれは『ごっこ遊び』と言うものだね。役になりきって、物語を身振り手振りで表現してるんだよ」
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