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    ゲニー

    ZL小説
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    ゲニー

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    【現パロ/ゾロル+兄ズ】
    ・タイトル通りなんですけど(汗)可愛い弟が男とベッドインしてたとこへ突入してしまったお兄ちゃん達の不運話です……一応ギャグで大団円です……
    ・兄→ルではありません(仲良し長男ズ)
    ・べったーから移動

    #ゾロル
    zolu
    #ASL
    #エーサボエー
    a-savoie

    『弟のセッ…を目撃してしまった兄達の不運な話』



     バン! と弟の部屋のドアを兄達は勢いよく開け放った。

    「ルフィ〜♡ 兄ちゃんが帰って来たぜェ〜」
    「ただいまルフィ! 玄関に靴があったけど、友達でもきてんのか?」

     その日。

     D家から轟いた二つの雄叫びが、天を真っ二つに割ったという──。

    「「ぎぃぃやあああああァァ〜〜〜っ!!!」」

    「エ、エース!? サボ!!」
    「やっべ、噂のブラコン兄貴達か」

     なぜなら、大事な大事な末の弟の上に、見知らぬ緑頭の男が乗っかっていたからである。
     しかも、ベッドで。
     しかも、素っ裸で。
     仲良く布団に潜り込んではいたが、床に脱ぎ散らかした二人分の服(パンツ含む)を見れば、何をしているかは一目瞭然。
     つまりエースとサボの可愛い可愛い弟、ルフィは、おと、男と、セ、セセ、セッ……ン"ン"!の真っ最中だったわけで……(二人の脳内にトット◯ジカが鳴り響いた)。

    「だ、だ、誰だアレ! サボ!」
    「おれに聞いて分かるかよ! ルフィに聞けよ!」
    「恋人だとか言われたら?」
    「行きずりの男とかセフレとか言われるよりマシだろ!?」
    「どれも嫌だ!」
    「そりゃそうだ!」
    「おいルフィ……? そ、そいつは誰で、ど、なんでおま、そ、エッ、」
    「落ち着けエース、せめて言語を話せ」
    「だ、だってよ〜サボ〜!」
    「気持ちはわかる。死ぬほど燃やしたいおっと本音が……まずは二人を引き剥がすべきだ」
    「そうだな! 燃やそう」
    「いやだから、」
    「こらこら燃やしちゃダメだぞ! こいつゾロって言うんだー、カッコいいだろ♡ どうでもいいけど二人とも出てってくんね?」
    「どうでもよくねェ! この期に及んでまだヤる気でいんのか!?」
    「出て行くのはそこの緑頭の! えーと……」
    「初めまして、ロロノアです」
    「うちの弟とヤりながら自己紹介すんな! 初めまして!」
    「エースは無駄に礼儀正しいな」
    「まだヤってねェもーん。今からだ」
     と答えたのは不肖の弟ルフィ。
    「ヤらすかァ! とにかくダメだ今すぐやめなさい(早口)」
    「え、なんでェ!?」
    「ルフィにはまだえっちなんて早い!!」
    「17で早ェんか? ゾロもそう思うか?」
    「思ってたら何度も抱いてねェ」
    「そりゃそっか! 良かったー!」
    「だっ!? 良くもねェ! とにかく服を着なさい話はそれからだ!」
     やっと長男エースが建設的なことを言った。
    「兄の留守中に男を連れ込むなんてもってのほかだからな、ルフィ!?」
     次男サボも常識的なことを言ってみせた。
    「だってさゾロ、どうする?」
    「あー、まぁそうなるよな。でもよ、服着るっつってもお前……」
     もぞ、とゾロが布団の中を覗き込んだ。多分ルフィの体を見ている。
    「どこ見てんだロロノア!!」
    「ルフィ見んなロロノア!!」
    「二人共うるせェ!! だってさっきまでチューいっぱいしてたんだもんっ……も、もうちっと待ってくれ!」
    「反応しちまってんな。抜くか?」
    「え、……あっ」

    「「ローローノーア〜〜〜っ!!(怒)」」

    「冗談ですお兄さん方、もう触りません」
    「「お兄さん言うな!」」
    「ルフィは敏感なんで……」
    「「聞きたくねェ!!」」
     エースとサボは揃って耳を塞いだ。
     でも男の首に細い腕を絡めるルフィを目の当たりにし、ぎゅむっと目を瞑った。
     いっそこの現実からも目を逸らしたい……(切実)。

    「にしし、重いぞゾロ〜」
    「あぁすまん。横空けろ」
    「うん。……あっ、ちょっ」
    「おっとわりぃ」
    「……んんっ」
    「やべ……」

    「な、な、なにやってんだあの二人? サボちょっと見てくれよ」
    「嫌だよエースが見りゃいいだろう」
     とか言いつつサボが片目をうっすら開ければ、顔を手で覆っていた隣のエースも指の間からチラ見した。見たくはないのに、えっちな弟とか想像したことも見たこともないから、ちょこっとした好奇心に抗えない……。
     見るとルフィに腕枕をしたゾロがルフィの髪をくしゃくしゃと撫で、ちゅっとこめかみにキスしたところだった。

    「イチャイチャすんなァ! 早く服を着て離れなさい!!」
    「今後ルフィの部屋で二人きりになるの禁止! てかロロノアくん出禁!!」
    「出禁……」
    「はー!? そんなのオーボーだぞ! ひでぇよ二人共!!」
    「弟に悪さする男をウチに上げるわけにはいかない、良識的な兄として」
    「そうだ! サボの言う通りだ! リョーシキテキな兄としてっ」
    「な、なんで彼氏とえっちしちゃいけねェんだ!? エースとサボのバカァ〜〜っ!!」
     ドーーン!!

    「やっぱ彼氏なのか……ハァ」
    「付き合ってんのか……ハァ」

     引導を渡された二人はこの世の終わりのような顔で凹みに凹んだ。
     いつの間にか弟の純潔は奪われ(あの緑に)、知らないうちに大人になっていた(あの緑のせいで)。
    「サボぉ〜〜うわあ〜〜っ!! おれ達のルフィがぁ……っ!!」
    「泣くな長男だろう!? くっそォ……今夜はヤケ酒するぜ、エース!!」
    「おお〜〜〜っ!!!」

    「ルフィの兄ちゃん達、スゲェ仲良しだな……」
    「うんそうなんだよ。しょっちゅうおれネタに呑むんだ。ちぇっ」
    「しょうがねェからおれんちでヤるか?」
    「ヤルヤルー♡」

    「「ヤらんでええわァーーいっ!!」」

     こんな日がいつか来るのはわかっていた。
     そろそろ弟離れしなきゃいけないってことも。
     だけどもう少しだけ、無垢なままの可愛い弟でいて欲しかったなァ……(BGM:思い出がいっぱい←ご存知だろうか?)。

    「だいたい彼氏できたとか報告されてないぞルフィ!」
    「水臭ェよなァ、おれら3人きりの兄弟なのによ」
     サボ、エースがぶつぶつ言い始めた。
    「だって絶対反対すんじゃん。ダチにすら厳しいのによー」
    「お前が騙されやすいからだろうが! 肉にホイホイついてくだろうが!」
    「あのなルフィ、おれとエースはルフィが心配でたまらないんだよ……お前のストーカー年々増えるしいつ悪い輩に拐われるかと」
    「わかる」
    「ゾロまでなに頷いてんだ!? そんなわけねェじゃん、ホント過保護だなァ」
     やれやれとルフィは肩をすくめる。兄ちゃん達は大好きだけど、もちろん特別だけども、それとこれ(ゾロ)とは別なのだ。

    「なーなー、いいから出てってくんね?」
    「「わかったよ!! こんの不肖の弟め!!」」

     だけど一生ルフィはおれ達の大事な弟だ。
     
     愛してるぜ、ルフィ!!(泣かせたらロロノアぶち燃やーす!!)



    おわる
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