しあげはおにーいさーんカルエゴが眠る準備をしている時の事。歯磨きをしているところにナルニアが帰宅した。うまく出迎えの言葉を発する事の出来ないカルエゴの姿に、歯ブラシを奪うとうがいをさせ、ついておいでとリビングへカルエゴを連れて行く。
暖炉前の絨毯に腰を下ろすと、カルエゴを引き寄せ自らの足に頭を乗せさせる。
「口を開けなさい」
「自分で、出来ますよ?」
「私がしてあげたいんだ」
ナルニアに言われるがままカルエゴは口を開く。小さな口を無防備に開けて、恥ずかしいのか目を閉じているカルエゴにナルニアは歯ブラシを当てていく。
奥を磨こうと歯ブラシを奥へ入れたところで、当たりどころが悪くカルエゴの眉が寄り小さく声が漏れる。普段は出すことの無いような声にナルニアの口角が僅かに上がっている事も。合法的に唇へ触れる事も許されるやり方を乳母が居た頃教わっていた事をカルエゴは知らない。
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