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    すだれ(葉隠れ)

    @sudare0629

    pixiv→https://www.pixiv.net/users/16285076

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    司書→介山。信頼度低いときの介山だと思ってください。司書が若干不憫です。短いです。

    コートのぬくもりは消えてゆく司書室にて

     秋風が体に沁みる頃。気温が急激に低くなり、書類作成をしている司書のペンを動かすのも手が鈍くなっていた。
     暖炉に火がついていても司書の体はなかなか温まらずにいた。

    「少し休憩してもいいですか……」
    「ああ、お茶を淹れてくる。待っていてくれ」
    「ありがとうございます」

     部屋を出ていくと中里のコートが椅子にかけられたままであった。中里は滝行をして寒さに耐性があるようでこの程度の気温ならコートもいらなかったようだ。

     司書は中里のコートを羽織った。全く大きさはあっていなかったが中里の匂いに安心感があり、眠気を誘った。

    「(ちょっとだけならいいよね……)」

    ☆ ☆ ☆

     中里が温かいお茶が入った湯呑を持って司書室に戻ると、中里のコートを羽織ったまま眠ってしまった。
     すると、中里は司書からコートを強引に剥がして、代わりに近くにあった毛布を掛けた。

    「これを羽織りなさい」

     そして、そのコートを中里は暖炉の中に放り投げてしまった。自分のコートが燃えていくさまを中里はじっと見つめていた。

    「これでいい……。コートに君の匂いがついては気が散る」
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