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    ♢雪ちゃんからのリクエスト♢

    海月🎈×ハミバ🌟(ショタおに)
    全年齢ですが定番的な派生では無い為、好き嫌いがある方は戻るのを推奨します....ショタ🎈やロリ🤖の口調も迷子なので注意。
    もう、どんな文でもokって方のみ読んでいただけると有り難いです( /ω\ )

    海月🎈×ハミバ🌟+ + +


    ぽこぽこ.......パチパチ........

    そんな音を聞きながら海月である類は海の中をのんびりと漂っていた。
    「ん〜。何か楽しい事ないかな...?あっ!寧々でも誘って陸付近に探検しに行こう!!」
    そう言って類は幼なじみの人魚である寧々を誘いに寧々の住処へと向かった。

    「寧々!寧々!居る?」
    「......類?何?どうしたの...??」
    突然、自分の元に押しかけてきた上にニコニコとご機嫌に笑う類を見た寧々は少し不思議そうに答える。
    「暇だから寧々も誘って陸付近で探検でもと思って!!」
    「陸...!!行きたいけど....でも...陸付近になんて危険だってお母さん達に怒られちゃう.....。類も止めた方がいいよ...。」
    そう言って少し困った顔をしつつ寧々は自分の住処に戻って行った。
    「....寧々。はぁ.......。」
    類は残念そうに幼なじみが帰って行った住処を見つめると諦めて自分の住処に戻って行った。


    + + +



    数日後.....


    同じように暇を持て余していた類はやっぱり陸付近に探検に行きたい欲が更に強くなっていた。
    寧々は誘っても来てくれないだろうし....僕のせいで両親に怒られると悪いし...。こうなったら1人でも!!と子どもながらに好奇心旺盛な類は陸へと泳いで行った。

    「うーん。バレたらお母さん達に怒られちゃうかな?....でも、気になるし。少しだけなら大丈夫だよね...?」
    そう呟きながら陸に向かっていた類は水面に近くになった頃、不思議な音が聴こえてきた。
     
    『────。──~~。』
    少し警戒しつつ水面下にそろそろと顔を出した類は純白で内側が赤い不思議な羽を持った綺麗な青年を見付けた。
    「──────♪────♪♪」
    決して上手い訳では無いが暖かな音色を奏でるその青年に目が離せないでいた。
    「──♪♪────っ!!...ゴホッ.....!」
    途中いきなり噎せ始めた青年にビックリした類はバシャと音を立ててしまい...しまった!となった。
    水面から音がなりビックリしてそちらに顔を向けた司は音を立てて焦る類を見付けた。
    「誰だ!?.........こども??何故海の中に?.......!!?」
    そう呟いた司はハッ!となり、もしやこどもが海に落ちて溺れているのでは!?と人魚の存在を知らない司は勘違いをしはじめた。
    「おっ!おいっ!!大丈夫か!!?今すぐに助けるからな!!!!」
    突然訳が分からない事を言い始めた司に類は「え?.....えっ??!違っ!?」とバシャバシャと手を振り慌てる事に。
    そんな慌てた類は司から見ると溺れて助けを求めてる風に見えてしまう事を類は気づかなかった....。
    「待ってろ!!!」
    そう叫んだ司は羽を広げて海にいる類を掴み、近くの陸に引き上げた。
    類は類で何が起こったのか理解出来ず口をパクパクするしか無かった。
    「もう大丈夫だ!.....怖かっただろう。」
    そう言いながら司は類をあやす様に抱きしめた。そんな司に類は少し冷静さを取り戻し話はじめた。
    「あのっ!違うんです...!!僕は溺れてたんじゃなくて!!」
    そう訴える類に司は何か己が勘違いしてる事に気づき顔を赤らめ気まづそうに「....悪かった。」と謝罪するしか無かった。
    「いえ。あのっ....!!海に戻りたいんだけど、戻して貰ってもいいかな?」
    「あっ!ああ!!すまない。勿論だ!!」
    司は類を海に戻すと類に質問をする。
    「ふむ。勘違いして悪かったな。てっきり溺れていたのかと....。海って事は海のものか。」
    「そうだよ。僕は海月っていう生き物さ。貴方は.....人間?でも....飛んでた。」
    「俺はハミングバードという種族だ!!改めて自己紹介をさせて貰おう!よしっ!!聞け!天駆けるペガサスとかき天馬!世界を司るとかき司!その名も、──てん「長いね!短く。」遮るな!!!!」
    「わー。声がデカい.......僕は神代類。」
    「はぁ.....俺は....天馬司だ。よろしくな類!」
    「ふふ、よろしくね司くん。」
    類は面白いな人だなぁ。と思い笑いながら返事を返した。
     
    「ねぇ...司くん。さっき歌って──『────たし──だろうな?』.....??」
    類の話を遮る様に遠くから話し声が聞こえた。
    『あぁ。────白い羽の──見つけたら──────だな。』
    わかりにくいが何やら不穏な会話をしながら近付いてくる人の気配があった....。
    類は「(白い羽?司くんを探してる??........何か嫌な感じがする。)」となり司に小声で話かけた。
    「司くん....。」
    「ん?どうしたんだ類??」
    「シー。お願い。声を落として.....」
    そう少し焦った様な困った様な類の様子に司は何かあるのかと出来る限り小声で話す事にした。
    「で?どうしたと言うのだ???」
    「あのね....誰かがコッチに向かって来てるんだ。白い羽とか見つけたらとか言ってた...。司くんを探してるのかな?って......。」
    それを聞いた司はハッ!となりすぐに声をひそめながら類に海の中へ帰る様に伝えた。
    「類っ!すぐに帰るんだ!!悪い人間が来てしまう....!早くっ!!!」
    「えっ...。でも...」ともたつく類に司は「早くっ!!!」と急かし海に帰らせた。
    そして帰ったのを確認した司はすぐに己もその場から離れた────。

     

    ぽこぽこぽこ.......

    「司くん.....。」
    海の中に潜った類は少し寂しそうな声で呟いた。
    「.......また会えるかな?」
    そう信じて類は自分の住処に帰って行った。


    + + +


    あれから毎日の様に類は陸周辺で司を待っていたが司がなかなか現れる事が無かった────

    「司くんにもう会えないのかな...。」
    1度会って少し話をしただけなのに類は無性に司に会いたいたと思うのは何故だろうとモヤモヤしながら類はぷかぷかと空を見上げながら浮かんでいた。
    ぼー。と空を見上げているとふと黒い点か何かが近付いて来るのが見えた。
    何だろう?あれ....。と思い目を凝らしながら近づいてくる何かを見ていると、それは近付くにつれて白い何かだと気付いた。暫くして徐々に近付く白い何かが「るいーーー!!!」と己を呼ぶ司が見えた類は目を見開きながら「司くん!!?」と叫んだ。
    「おお!類!!やっと会えたな!....アレから無事に帰れたのか?大丈夫なのか?と心配はしたんだが忙しくてな。今にやっと落ち着いたから来てみたが類とまた再会出来て良かったぞ。」
    「司くん....。司くんも無事で良かったよ。なかなか会えなかったから...。」
    「あぁ、すまん。心配させてしまったな...。オレは大丈夫だ。」
     
    お互いに再会出来た喜びに司は感情のまま歌い出した。
    「──♪───────♪♪♪」
    そんな司に類は少し驚きながらも、やっぱり暖かい歌声だな。と思いつつ司の奏でる曲に類の声をのせた。
    「「────♪──♪♪────♪」」
    突然重なる歌声にびっくりしつつも司は類との二重奏を楽しんだ。暫くして2人の奏でる声が終わると司は「凄いな!!類!最高の歌声だ!!」と類を絶賛した。
    「海月ではあるが僕も人魚だからね。歌は得意だよ。」
    「ほう、そうなのか!!海のものは皆歌が上手いのか?」
    「そうだよ。僕の幼なじみの人魚はもっと上手いよ。」
     
    「羨ましい限りだな......。」
    そう言って司は少し苦笑いをしながらポツリと零した。
    あれだけ楽しく歌っていたそんな司が零す言葉に類は何故?となった。歌が好きじゃなきゃ心から楽しめないし聴いたこちらが笑顔になる暖かい司の歌声なのに本人は他を羨ましくなるぐらいに自分の歌声が嫌いなのか...と類は不安になった。
    「司くんは自分の歌声は嫌い?」
    「............そうだな。好きとは言えないな。」
     そう困った様に悲しむ様に言う司に類は己の思うままに伝える。
    「僕は司くんの歌声が好きだよ!!!」
    「る、類!?いきなりどうしたんだ?」
    「そのまま聞いて!司くんの歌声は優しくて心が暖かい気持ちになるんだ。確かに技術的には上手いとは言えないかもだけど......でも!聴いた僕が一緒に歌いたい、もっと歌って欲しい。となるんだ。………だから自分の歌声をそんな否定的にならないで欲しいんだ。」
    「類.....。ありがとうな。」
    突然の類からの好きの言葉に心臓が少し脈打った。そして自分の歌声をこんなに好いてくれる類に司は救われた気持ちになった。だけど、やっぱり自分では納得いかないのもありもっと上手く歌える様にならねば!となった司は類にあるお願いをした。
    「なぁ、類!!お願いがあるのだが....!オレを特訓してくれ!!」
    「??? 司くんを特訓?」
    「そうだ!類に歌声が好きと言われて嬉しいのだが....オレは自分が納得出来るぐらいには上手くなりたいんだ!!それに.......今度、妹に聴かせる約束をしてるから歌を上手く歌える様にならねば。類と出会う前から1人で練習はしていたのだが.......」
    「あっ.....。あの時の歌がそうだったんだね。」
     司とはじめて会った日を思い出しながら類は答える。
    「なら特訓だね!僕で良ければ協力するよ。」
    「!!!感謝する...!!」

     
     
     そして2人の特訓が始まった。

     +++

    数ヵ月後...
     

    あの日からほぼ毎日の様に司と類は歌の特訓をしていた。類が思っていたより司は早く上手くなっていった。
    はじめは苦戦してた司だったが類からの的確なアドバイスと自身の力で司本人が納得が出来るレベルにまでなっていた。
    「──────────♪────♪」
    少しして歌い終わると司は自信満々に類に特訓の成果を聞いた。
    「どうだ類!オレの歌声は!!」
    「うん。いいね!凄く上手いよ。これなら妹さんも絶賛間違いなしだね。」
    「ハーハッハッ!!そうだろう!そうだろう!」
    「ふふふ。司くんらしいね。コレで特訓は終了かな。もう僕がアドバイス出来る事もここまでだし。」
    「類、ありがとうな。」
    そう言って司は類の手を取り、向かい合わせに類と見つめ合いながら微笑みながら感謝を伝えた。
    いきなり手を取られて少し驚きながら司を見つめた類だが、司からの感謝の言葉と共に不意打ちでの笑顔を見た瞬間に心臓が痛いぐらいに脈を打った。今まで何回も笑顔なんて見ていた筈なのに、この時は何故か類が知ってる笑顔とは違って見えた。真正面から見る司の綺麗な琥珀色の瞳と笑顔に見惚れながら類はするりと口から思いが零れ出した。
    「.....好き。」
    「え?類??どうしたんだ?」
    司からの返答に類はハッ!となった。今、自分はなんと言った?そう思った時にはもう遅く類は顔を真っ赤にし「いや...っ!その!僕は、つかさ、くんを...っ。」と独り言の様に吃り始めた。
    「る、類!!!落ち着くんだ!具合でも悪いのか!?」
    顔を赤くし狼狽える類を司は具合でも悪いのかとあわあわと焦りながら勘違いし始めた。そんな司に狼狽えていた類は逆に冷静になり、さっきとは逆に類が司の手を取り握りしめながらふふふと笑うと。
    「ごめん、大丈夫だよ。.........ねぇ、司くん。僕の事は好きかい?」
    「む?好きだぞ!!」
    そんな司に類はそうじゃなくて。と続ける。
    「僕が聞いた好きは恋愛的な意味でだよ。僕は、司くんが好き。...........もう一度聞くよ?司くんは僕の事、好きかい?」
    突然の類からの告白に司は目を見開いて固まる。
    何故だか類がいつもの類と違って.....誰だコレは?自分が知る類は優しくて大人顔負けな頭脳を持つが子どもらしく好奇心旺盛で少しやんちゃで.....弟みたいに感じていた類が....!知らない!知らない!こんな熱の篭った瞳で自分を見つめる類も、そんな類にドキドキしてる自分も。何もかも知らない!!
    「司くん.....。」
    「オ、オレは......!!」
    「...ごめんね。「....へ?」困らせたよね.......でも好きなんだ。自覚はしたのはさっきだけど...だけど、きっとその前から。この気持ちは伝えたかった。司くん!!!」
    「!?はいっ!!!?.........???」
    「待ってて!今は子どもだから恋愛対象にはなれないのはわかってはいるけど、少しでも早く大人になって司くんに好きになって貰うよう頑張るから!その時に再度思いを伝えて返事を貰うよ。」
    そう言って類は海に潜り帰って行った。
    「.............は???」
    怒涛に自己解決して帰って行った類にさっきまでのドキドキやらも吹っ飛んだ司は何が起きたか理解が追いつかなかった。
     
    「オレはどうすれば!? もう、既に好きかもしれぬのに類が大人になるのを待つしかないのか!!?類──────!!!」
    司の声も虚しく海の底に帰って行った類には届かなかった。そして、その後いくら司が好きだと言っても類が気を使ってると思い込んでしまった為に通じず類が大人になるまで続くハメになるとは今の司は思わなかった────。



    END(終われ)


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