決闘!「先攻はお前にやるよ! ハルト」
「え、いいの? 遊馬」
ハルトの部屋でデュエルディスクを構えながら二人は会話を続ける。
「おう! やっぱこれくらいのハンデがねえとな! 先輩としてデュエルってのがどういうもんか、教えてやるぜ!」
「ふふふ……じゃあお言葉に甘えちゃおうかな」
ハルトはいたずらっぽい笑みを浮かべながら、デュエルディスクにデッキをセットした。
ことの発端はいつものやり取りである。
「なあいーじゃんカイトー! 一戦ぐらいさあー」
「黙れ帰れ」
「もう! その辺にしておきなさいよ!」
カイトにデュエルを挑みにきた遊馬は、今日も案の定冷たくあしらわれていた。しかし今回、事態は思わぬ方向へと進む。呆れる小鳥の後ろから、天城ハルトがひょっこりと顔を出したのである。
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