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    肴飯のポイ箱

    @sakana2015414

    pkmnでkbdnとか、kbnとdndがわちゃわちゃしてるような話を書いてます。時々ホラーなものをあげるのでそこだけ注意です。

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    肴飯のポイ箱

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    ワンドロ「一緒の時間」
    ⌛️1時間ジャスト✨
    ※isオーバー後のナチュラルに一緒に暮らしている2人
    何も言わないし、聞かない。そして時間しか解決してくれないものって誰にでもあるよねっていう話。

    雨音、心音、移る熱朝からパラパラと降っていた雨は、午後に入るといよいよ大降りとなり、部屋の中にいても叩きつけるような雨音が聞こえてくる。天気が良ければせっかくの休日。キバナと一緒に出掛けようと思っていたダンデだが、この天気だ。今日はもう家の中で積んでいた本を読んでしまおうと、本を置いてある寝室へと向かう。
     几帳面なキバナによってダンデが買うだけ買って寝る前に読もうとベッド脇の床に積み上げた本は、いつからか種類ごとに分類されてベッド横の収納ラックの中に並べられている。「オレさまも読みたいやつあったし、ついでだよ」なんて言ってくれた彼の優しい言葉に感謝しつつ、ダンデは目当ての本を見つけるとそのままベッドの上に腰を下ろし、本を開いた。
     雨の音は未だに耳奥に響いたままだった。

     どれくらい時間が経ったのか、ダンデが夢中になって文字の波を目で追っていると、背中側にズシリと重さがかかる。それにさして驚いた様子は無いまま、ページを捲り続ける。寄りかかってきた男の方も、何か声を掛けるでもなくそのままモゾリと座りの良い場所を探すと、スマホの画面に集中し始めた。    
     寄りかかってきた正体であるキバナは、最近時々こうしてただ静かにダンデにくっついて過ごすことが増えた。理由は分からないが、触れ合った場所から伝わる熱がどうにも心地良く。結局ダンデも理由を聞かず、互いに熱を分け合って過ごす習慣が続いている。
     鼻歌混じりにスマホを触る音、紙を捲る音だけが部屋の中を歩き回っている。背中にじんわりと移ってくる熱が心地良く、ダンデはもう少ししっかりとくっ付きたくてキバナへと体重をかける。重いだろうか、と考えたがキバナは変わらず機嫌が良さそうに手元のスマホを弄っている。大丈夫そうだと分かると、ダンデはもう一度手元に集中した。

    ーーーー

    「あれ?」
    「ん。起きたの。」
    薄らと瞼を開けると、頭の上から声が落ちてくる。いつの間にか眠ってしまっていたらしいと気付いたダンデだが、記憶の中では背中合わせで居たはずなのにいつの間にか頭はキバナの膝の上へと乗せられており、状況を掴もうと寝ぼけ眼で瞬きをしている間にも、大きな掌でゆっくりと頭を優しく撫でられる。その掌の温かさに、もう一度瞼が自然と下がってくる。
    「もう少し寝てたら。」
    「…うーん…。でも、」
    「夕飯前には起こしやてやるから。」
    「…ん。」

     やがて震えていた瞼が動かなくなり、寝息が深く、長くなったことを確認してから、キバナはそっと頭を撫でていた手をダンデの首元へと添える。

    とくりとくり

     指先を押し返してくるような力強い音を、少し冷えた指先で感じながら、キバナはそれから雨が止むまで、ずっとダンデの音を聴いていた。

    命の音を聞いていた。


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    肴飯のポイ箱

    DONEREVELЯY2411「COUNT DOWN vol.2」の書き手クイズ企画に提出した作品となります。
    お題「催眠 付き合ってないキダ」
    開催中はドキドキとしながら過ごしておりました!すごく楽しい企画でした☺️✨ありがとうございました!
    夜空、星二つ ガラルにしては気持ちの良い、からりとした青空が朝から広がっている日だった。ブラックナイトに関する諸問題で暫く奔走を余儀なくされていたキバナは、ようやく業務もひと段落し始めた。屋外での作業は晴れの少ないガラルでは何よりも優先したい事柄だ。そんなこともあって、キバナは温かな陽気の中、ナックルジムの中庭で膝と頬を土で汚しながらせっせと植物の剪定に明け暮れていた。元が城ということもあり、一般の人々が立ち入らない場所には未だに当時の面影を残す部分が多い場所だ。キバナが居る中庭もその一つで、ナックルのジムリーダーが代々手入れをしていくことがいつの頃から習わしとなっていると聞いていた。初めてその役割を聞いた時には正直乗り気では無かったキバナだったが、元々好奇心旺盛な方だと自覚していることもあって、やり始めてみればなんだかんだと楽しみを見つけ出し、気付けば少しずつこだわりも持つようにもなってきた。
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    肴飯のポイ箱

    DONE12月オンイベ展示作品その②(新しいお話)
    みんなが寝静まった夜。こっそりひっそり楽しく過ごす不思議な生き物のキバナとダンデのお話
    「🎄ホリデー編🌟」
    ※ポ世界のクリスマス概念が曖昧な為、あえてクリスマスから正月までをホリデーと設定してお話をかいています。細かく考えず緩くお楽しみください🌟👻👻🎄
    それは賑やかな すっかり夜の帳が下り、静まり返ったとある家のキッチン。小綺麗に整頓されたそんな場所を小さな林檎程の大きさの何かが二つ、白い布を頭から被ってチョロチョロと薄暗いキッチンの中を動き回っている。
    「キバナ、息が真っ白だ!寒いなぁ」
    「今日も月が大きいなぁ。でも、流石に今日はみんな寝てるだろ」
     月明かりに照らされたキッチンを、キバナと呼ばれた大きい方がそれよりも少し小さなダンデの手を引きながらずんずん進んでいく。
     少し前にお菓子を貰ったキッチンは、同じように整えられていた。水切り籠にはジュラルドンとリザードンが描かれたカップが逆さまになって雫を落としていた。今日は、それ以外にもカラフルなカップや皿がたくさん並んでおり、いつもは食器棚の一番上で偉そうにしている白地に金の模様が入った大きな皿も、ピカピカに洗われて月の光を反射している。
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    肴飯のポイ箱

    DONEオンイベ開催、アンド素敵企画ありがとうございます!
    この作品は、12.3歳ごろの2人がナックルシティの片隅にあるとある喫茶店を舞台にわちゃわちゃとしていくお話となっています。
    ※両片想いほのぼのです。
    ※ガラル市民がたっくさん出ます。
    ※視点がコロコロ変わるお話です。
    少しでも楽しんでいただければと思います☺️
    とあるナックルの片隅で◆ライラック色の髪をした少年の回想

    「あ、チャンピオンだ!」
    「チャンピオン!」
    「何かイベントでもあったっけ?」
     困った。
    俺は、大きな街の真ん中で冷や汗を掻きながら、どうしてこんなことになったのかをひたすらに考えていた。
     今日は午前中にシュートでのチャリティイベントに参加した。午後はスポンサーの会社が行うガーデンパーティへの参加が予定されていたが、そちらが主催者側の事情でのキャンセルとなったので、突発的に午後は丸々オフとなった。予定されていた休みより、こういうイレギュラーな休みって得な感じがして俺は好きだ。せっかくだから前々から欲しいと思っていた物を買おうと意気込み、勢いのままユニフォームで飛び出した。自分なりに人目が少ない道を探しながら、地図アプリと睨めっこ。しかし、俺の努力も虚しくうっかり路地から大きな通りへと出てしまった。途端に集まるキラキラとした眼差しの人、人、人。応援してくれる人達の期待の眼差しを裏切ることはできず、突発的に始まってしまったファンサービス。握手に写真、サイン。もみくちゃにこそされないけれど、このままだと行きたい場所に行けないまま休みが終わってしまう。顔には出せないが内心焦りつつも人混みは消えるどころが増えていく。どうしたものかと困っていると、人混みの奥から良く通る声が聞こえて来た。
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