❖元になったツイートを再掲
江戸時代の賭場で諸肌脱ぎで、サラシを巻いたたくましい体を晒して丁半に興じるブラが見たい。絶対かっこいいと思う。ネは最初ブラの賭場にいたけど抜けてこっそり飯屋を始めるよね。
まぁ再会して焼け木杭に火がつくんだけどね?ブラネロに江戸時代風の世界観にあいすぎでしょ…ボスにキセルくわえて欲しいし、ネには襷掛けで料理作って欲しい…今はただの賭場のお頭だけどかつて暗躍した御庭番的な…あ、やばいめちゃくちゃセイヘキが出てしまうな?楽しいな??
再会したネとより戻したくてまとわりついてた時に、怪異に襲われる町娘とかに出くわすよね。
「おーおー、こいつぁどこの手のもんだ?使役妖じゃねえか」
「あーあ、もうこういうことは足洗ったんだけどなぁ」
なんて言いながら二人が足をくじいて追い詰められてた町娘と怪異の間に立ち塞がる!
普段は黒曜のような瞳が、ギラリと光るは紅と黄金。
丸腰のはずが、すらりと刀を引き抜くような仕草をしたかと思えばその手に闇に溶け込むような漆黒の刀身が現れいでて、月の光にギラリと光る。
娘が見たはそこまでで、気がつけば通りがかりの見回り番にもうし、娘さんしっかりしなせぇ、と声をかけられていた。
あれ、あの方々は、とあたりを見渡すも、色香が滴るがごとき色男の姿はついぞ見当たらぬ。一体何がと首を傾げる間に、その面影も雲に隠れた月が如く、さらりと消えてしまった。
なんて!なんて!
町娘を気絶させ、飼い慣らされたあやかし相手に人ならぬ身故に持つことを許された刀剣を振るう二人の色男…!
「おいブラッド手ェ抜くな!」
「てめえもな!」
なんてなんだかんだ言いながらも楽しげに、生け捕るつもりが完膚なきまでにボロボロにしてしまう始末。
宿主が元へと戻らんと欲してのたうちまわる怪異をぐしゃりと踏みしめ、ブラッドリーがその身に手を突っ込んだ。
「あ、おい、いいのかよ生け捕らなくて」
「知らねえよ、腹減ったんだ俺様は」
紅に染まる目をニイと細め、男はほのかに光る炎のような…妖の核を引き摺り出し、ひとのみに喉を鳴らす。
「あー、でもやっぱりてめえの飯のが旨いな」
「……ぬかせ」
(ここまで、ツイートの再掲です。小説にすらなってなくてすまんです。)
❖以下、今回書いた短い続き
上記妄想ツイートから変更点
・「かつて御庭番」ではなく、「現役御庭番」へ。
かつてはごろつき、盗賊だった→ネロは足を洗い飯屋をしていたが黒百合番に選ばれブラッドリーと再会→ブラッドリーにまとわりつかれている、という流れに変更
「どうにもきな臭えなあ。使役の妖がまがいなりにも黒百合番の縄張りに入るたあな」
「ああ、そうだなァ。賢者に報告しねえと……って! なんでしれっとうちまでついてきやがる!」
住まいを兼ねた店にあたりまえのように踏み込んできたブラッドリーに、ネロが吠える。
うるせえなあと肩をすくめつつもブラッドリーは居座りのかまえだ。
「いいじゃねえか。口直しだよ口直し!さっきの妖糞不味かったからよ、なんか飯作ってくれやぁ」
片腕を着物のあわせに忍ばせた懐手のまま、ブラッドリーが笑う。
つい先刻の妖相手の戦闘で見せた、残酷さがさらりとなかったかのようになりをひそませ、只の悪餓鬼のようなそれにぐ、とネロはひるんだ。
昔から、それこそ……黒百合番という御大層なお役目を担う前の、自らもただのごろつきだった頃から、この男のこの表情に滅法弱い。
「つっても、急に言われてもてめえが好むような肉なんぞねえぞ。すぐ出せるのは湯豆腐とか、あ、カモの吸い物もできるな。煮しめもあるけど」
「しけてんなあ」
「黙れよ、ここらの居酒屋っつったらそういうもんだ。いつもてめえが来そうな時は別に肉を昼間のうちに用意してんだよ! ってあ」
「へーぇほーお可愛いじゃねえか」
「うるせえ! ああもう、さっさと食って帰ってくれ」
「あ? 何言ってやがる帰らねえが」
「は」
「どうせ明日にゃ賢者んとこだろ。ならここから一緒に赴いた方が早かろうが」
座敷に片膝を立てて座り、ブラッドリーがからからと笑う。
顔を歪めてネロがうめいた。
「冗談じゃねえ……!」