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    ほむら

    @rietokota

    SD右花メインの小説置き場です。
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    ほむら

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    Twitterにあげたリョ→←花両片想いのお話です。

    #リョ花
    #スラムダンク
    slamDunk

    キスから始まる両想い今日人生で初めて女子から告白された。
    髪が長くて、色白で、まつ毛が長くて、とても小さくて、か弱くて、そんで可愛い子。
    自分には本当にもったいないくらいの女の子だった。
    「ゴ、ゴメンナサイ…とてもうれしいけどオレ…好きな人がいるんだ」
    ごめんなさい
    女の子が謝る事じゃないのに
    涙を溜めた目でそれだけ言うと走っていってしまった。
    告白することがどんなに勇気がいることか痛いほど知っている。
    好きな人とオツキアイできたら幸せだろうなっていう期待も僅かにはあるけど、ほとんどは不安感。
    それを押し殺して自分の気持ちを相手にぶつけるんだ。
    昔の自分だったら迷わずオツキアイしていただろう。
    だってあんなに可愛い子が自分のことを『好き』と言ってくれるのだから。
    こんなにうれしい事はない。
    でも今は…

    「…ち…なみち、花道!ぼーっとしてどうした?」
    「あ、リョーちん…」
    「何度も呼んだぞ。体調でも悪いのか?」
    「いや…ちょっと考え事してた」
    モンダイナイ、そう伝えて部室を出て体育館へ向かった。

    そう、オレはリョーちんに恋してる
    …と思う。

    正直自分でもよくわからない。
    リョーちんと一緒にいるのは楽しい。
    大好きなセンパイだし、お互いアヤコさんとハルコさんという想い人がいて片想いの苦しみを分かち合っている、
    気でいた。
    リョーちんがうちに泊まりに来たあの日までは。
    リョーちんが泊まりにきた理由は特にない。
    「花道の一人暮らし見てみたい」と言われたから「いいぞ、天才のニチジョウセイカツを見せてやろう」ってことで、土曜の部活が終わってから2人で買い出しに行った。
    リョーちんが沖縄料理を伝授するということでリョータクッキングスタート。
    沖縄料理なんて今まで食べたことがなかったけどうまかったし、簡単に作れるものを教えてもらったからレパートリーに追加しようと思う。
    その後せっかくだし近くの銭湯行こうぜということになり大きなお風呂とサウナを2人で満喫。
    帰宅してからもテレビを観たりくっちゃべったり、そんな部活の延長みたいな時間が楽しくて気づいたら日付を超えていた。
    布団が一組しかないからおきゃくさまであるリョーちんに布団使ってもらおうと思ったのだが、リョーちんが「オレ畳で寝るし花道使えよ」と言うのでじゃあってことで一緒に寝ることになった。
    シングルサイズの布団。
    自分1人で使っても小さいのにリョーちんと2人。
    狭すぎて笑いが止まらない。
    「もっとくっつけよ」とか「もっと端寄れよ」とかギャァギャァ騒いで、気づいたら寝落ちしていた。

    夜中何かの気配で目が覚めた。
    まだ寝惚けていて目を開けるのが億劫だったから目を瞑ったままその気配を探っていた。
    すると唇に柔らかい何かが触れた。

    え、何…?

    その後消えるような声で
    「花道好きだ…」
    リョーちんの声。
    そしてリョーちんに抱きしめられた。
    リョーちんの体温、心臓の音。
    それを間近で感じ心臓が跳ねた。
    ねぇ、もしかしてさっきキスした?
    好きって何?どういうこと?
    起きているのを気づかれないように寝たふりをしたまま頭をフル回転させてみたが、いつの間にかそのまま寝てしまったようだ。
    カーテンから差し込む光で目が覚めた。
    今何時?
    枕元の目覚まし時計を探し時間を確認すると既にお昼近い時刻。
    隣を見るとリョーちんが自分にくっついて寝ている。
    髪を下ろしたリョーちんは自分より年下に見える。
    「かわいい」
    ふふっと思わず呟いてその柔らかい髪を撫でた。
    「おい、ねぼすけ花道」
    リョーちんとバチンと目が合った。
    「リ、リ、リョーちんっ!おきてたんか!?」
    「けっこう前から起きてる。腹減った」
    「お、おう…朝ごはん作るな」
    「…花道」
    「ぬ?」
    「あんまセンパイを子供扱いすんなよ」
    ニヤリと笑うリョーちん。
    当たり前に聞かれてた…恥ずかしい。

    2人で起きて顔洗って、昨日買ってきたパンでサンドイッチを作る。
    いつも休日は溜まった家事に追われてあっという間に時間が過ぎていくけど、今日はリョーちんと一緒だからかゆったり。
    でも…
    隣でパンに具材を挟むリョーちんを見ながら思う。
    夜中のあれはなんだったんだろ?
    今がこんなに自然すぎて全部夢だったのかなとも思ってしまう。

    「ん?なんだ花道?」
    「え!?や、なんでもねぇ…」
    考え事をしながらぼーっとリョーちんを見てたら目が合った。
    変な事を考えてたからなんだか恥ずかしくなってしまう。
    「花道、顔真っ赤」
    ふふって微笑んでほっぺをツンツンされてさらに顔が赤くなる。
    「ほら、リョータ様特製スパムサンド」
    「おぉ!リョーちんは牛乳と麦茶どっち飲む?」
    「麦茶」
    「りょーかい!」
    リョーちんの特製スパムサンドはめちゃくちゃうまかった。


    花道が可愛い
    そんなふうに思い始めたのは出会って間もない頃だったと思う。
    ハルコちゃんが好きな花道とアヤちゃんが好きなオレ。
    似た境遇で意気投合したのが始まりだった。
    仲良くなってしまえば花道がオレに心を開いてくれるのなんてあっという間で、気づけばめちゃくちゃ懐いてた。
    リョーちん、リョーちん、リョーちん!事あるごとに名前を呼ばれて近い距離で触れ合って、
    気づいた頃にはあいつに心を奪われていた。
    うまいこと花道をのせて花道の家に泊まりに行ったのが2週間前。
    1日半くらいの滞在だったけど一緒にご飯作ったり銭湯に行ったり、好きな人と過ごす時間てこんなに充実してるんだって初めて知った。
    夜は花道と一緒に寝た。
    1人用の布団にデカい花道とオレ。
    密着しないとなかなかに厳しい状況に花道は楽しんでいたがオレは心臓バクバク。
    だって好きな人とこんなに密着して、しかもその前に銭湯で花道の裸を見てるわけで…
    変な気起こさない方がおかしい…
    そんな下心に気づかれないよう、アホみたいにはしゃいでるフリしてその場を取り繕った。
    花道が寝た後もその可愛い寝顔をずっと眺めていたのだが耐えきれなくなり寝ている花道の唇を奪った。
    寝込みを襲うとかもうほんと最低…
    自己嫌悪に陥りながらも花道への想いは日に日に熱を増していく。

    部活後みんなより少し遅れて部室に戻ると着替え終わった桑田が
    「そうだ、桜木くん。これクラスの女子から預かってたんだった」
    花道に封筒を渡していた。
    髪を切ってからの花道はちょっとモテる。
    こんな場面を何回か目撃した。
    「お、おう…」
    ちょっと困ったようにその手紙を受け取る花道。
    「じゃ、お疲れ様です!」
    「お疲れー」
    桑田が帰り部室内はオレと花道の2人になった。
    内心かなり面白くない。
    「ハルコちゃんどーすんだよ」
    ちょっと嫌味をいってしまう。
    「ハルコさんはこの天才の一番だっ!」
    「そーかよ」
    なんだよ一番って。
    そもそもハルコちゃんはおまえじゃなくて流川が好きなのに、なんて最低なこと考えて。
    「リョーちん?」
    「…」
    「なんかキゲンわりーの?」
    おまえのせいだろ、
    言ってやろうかと思ったけど悪いのは花道じゃない、悪いのは勝手に嫉妬してイライラしてるオレ。
    「や、疲れてるだけ」
    テキトーなこと言ってごまかす。
    チラッと花道を横目で見ると心配してるのかデカい体を小さくしてシュンとしてる。
    くそっ、なんでこんなに可愛いんだよっ!
    オレの中で何かが切れた。
    花道の襟元を掴んで引き寄せると条件反射のように花道の顔がオレの間近にくる。
    そのまま花道の唇を奪った。
    びっくりした顔をして目を見開いて、だんだん顔が真っ赤になっていく。
    かわいい…
    調子に乗って唇を啄むようにキスをしたら
    ドン!
    て押されて唇が離れた。
    「リ、リ、リ、リョーちん…なんでこんなことすんだよ…」
    泣き出しそうな花道に少しやりすぎたなと焦る。
    「ごめん、花道…」
    「リョーちんのばかっ!」
    そういって部室から走り去ってしまった。

    今更だけど申し訳ないことをした。
    自分の帰り支度をして、花道が置いていった荷物を持って部室の鍵を閉めた。
    あいつどこ行ったんだ?
    近くを探すと体育館の前で膝を抱えて座っていた。
    「花道…」
    オレの声にビクッと体を震わせる。
    「ごめん花道。花道が可愛くてつい…」
    そういって頭を撫でると
    「カワイイってなんだよ…オレ男だぞ」
    ぐすんと鼻を啜る音。
    「男だって可愛いもんは可愛いんだよ、バカ道」
    「ふぬっ!リョーちんこ!バカ道とはなんだ」
    「そーゆうとこが可愛いつってんの」
    爆笑すると膨れっ面になる花道。
    だからほんとそーゆうとこだぞ、花道。
    「あのさ、オレ花道が好き」
    「え…」
    下から上目遣いで見上げられる。
    「花道のこと好きになっちまった。最近花道女子にモテるからちょっとイライラしてた。ごめんな、もうおまえのこと諦めるからさ」
    「…くていい」
    「ん?」
    「あきらめなくていい…だってオレもリョーちんス、スキだから」
    「?オレ男だぞ?」
    「オレだって男だぞ!」
    「え?ハルコちゃんは?」
    「それを言ったらリョーちんだってアヤコさんはどうしたんだよ!?」
    「…」
    「…んだよ?」
    「や…本気で言ってる、花道?」
    「リョーちんこそ」
    「オレは本気で花道が好き。オレのもんにしたいし、花道さえ良ければ…付き合ってほしい」
    「いいぞ、リョーちん」
    最高の笑顔で花道がOKしてくれた。
    「…ん?これで恋人同士ってこと?」
    なんか急展開すぎて頭がついてこない。
    「リョーちんとコ、コ、コイビトになった」
    「マジか…」
    「なんだよ、うれしくねーのかよ」
    また膨れっ面。
    「や、めっちゃ嬉しい!嬉しいけど!」
    おまえはいつからオレのことそんなふうに思ってたんだよって聞いたら
    「お泊まりに来た日。リョーちんキスしただろ」
    「え!?」
    「あん時オレおきてた」
    そっから気になり出した…顔を真っ赤にして告白する花道。
    「マジか…」
    オレも恥ずかしくなる。
    「リョーちんにくちびるうばわれたの2回目…」
    「ほんとごめん、花道」
    笑いながら3回目のキス。

    「花道好き」
    「オレもリョーちん好き」

    4回目のキスは長く深く
    お互いを確かめ合うように。
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