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    Fuca2Fuca2

    @Fuca2Fuca2

    筆が速いのが取り柄です、Twitterで書いたものをここに入れます。
    責任ある大人しか見ちゃダメなものもぶち込みます。(ちゃんとR表示します)
    書いてる人は、品性下劣かつ下品で助兵衛です。
    だから、そんな作品しかありません。
    ※シモの話は♡喘ぎデフォです。
    最近拠点を支部に移したので、ここは跡地のようなものです。

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    Fuca2Fuca2

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    パロディ色強めのドゥとYou、サーカスAU。
    冒頭しか出来てないです。
    続きが中々降ってこないのと、こういう感じのメルヘンチック(?)なのが好きなので、取り敢えず並べました。

    たのしいサーカス『おいで、おいで。良い子、悪い子、よっといで。』
    頓珍漢な小太鼓のリズム、調子外れのラッパの音、低い男の声、高い男の声。
    色々な音が混じりあって、奇妙で不気味な旋律を奏でる。
    『おいで、おいで、楽しいサーカス。良い子、悪い子、よっといで。』
    10人ばかりの男達が、チラシと紙吹雪を撒き散らしながら、小さな田舎町の大通りを練り歩く。
    怪しい男達は皆一様に道化師の化粧を施し、その目元を仮面で覆っている。
    赤や黒の派手な衣装、白塗りの顔、もじゃもじゃの黒い髪の毛。
    『おいで、おいで、みーんなおいで。』
    街の人々は彼らを遠巻きに眺め、ある者は興味本位でチラシを拾い上げ、ある者は窓の隙間から盗み見、ある者は慌てて子供を連れて家に帰った。
    『おいで、おいで、楽しいサーカス。おいで、おいで、みーんなおいで。』
    彼らを物陰から眺めていた少年は、恐怖と好奇心の狭間で足が動かず、かと言って目を離すことも出来ず、その場に立ち尽くしていた。

    ふと、少年の目が集団の中心にいた人物を捉える。
    一際鮮やかな赤色の衣装を着たその人物は、怪しい集団の中で唯一の女性だった。
    上半身のラインにピッタリ合せた赤色のスーツに下半身は大きなパニエで膨らませたワンピーススタイルの彼女は、カツカツとハイヒールの音を響かせ、手にしたステッキを振り回しながら気怠げに歩いている。
    美しい金色の髪を結い上げ、真っ赤なシルクハットをその頭に乗せた彼女は、男達に守られるように町を練り歩く。
    町の男が彼女に声をかけようとしても、すぐに仮面の道化師達がその間に滑り込み、チラシを押し付けて通り過ぎる。
    『おいで、おいで、楽しいサーカス。』
    少年の目の前を、集団が横切る。
    ぱちり、と女性と目が合う。
    真っ赤な唇に笑みを乗せると、彼女は少年に軽く手を振る。
    「(おいで、おいで。)」
    彼女の唇が、たしかにそう動いた。
    少年は、ぼんやりと彼女達の後ろ姿を眺める。
    足元のチラシには、『たのしいサーカス』の文字と、簡単な地図、赤と黒のストライプのテントのイラストだけが描かれていた。

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    Fuca2Fuca2

    DONEパネルトラップもどきのやつです、2つ目。
    嫉妬に狂い、夢女に縋りついて泣いてしまう男。でした。情けなくみっともなく泣く男が好きです。あと、ヤキモチ妬きは全夢女が好きなやつ。(誇大主語)
    ②○○に○○、夢女に○○して○○しまう男(ルーサー)きしり、薄手のブラウスが擦れて音を立てる。背中に回された大きな手と、顔に押し付けられた分厚い胸板。私はただ、モスグリーンのシャツから香る防虫剤の匂いを黙って肺に収めている。

    「……どういうことだ」
    ぽつり、ルーサーが言葉を漏らした。
    数時間ぶりに聞いた彼の声は、随分と暗く沈んでいて。少なくとも今朝の挨拶より深く、冷たいフローリングを這い回るように低く掠れていた。
    ルーサーはそれきり何も言わず、沈黙を貫いたまま私の背中を抱き締め続ける。壁掛け時計が、ポーン、ポーン、と朝の10時を告げた。
    秒針の音を聞くだけの沈黙に飽きて、少しだけ上を向き「何のこと?」とルーサーに尋ねてみる。

    「何の、こと……だって?」
    溢れそうになる何かを必死で堪えながら、ルーサーはぎこちなく私を見下ろした。いつだって無表情な彼から注がれる視線は、えも言えぬ感情に満たされている。そしてその感情は、決して好ましいものではないのだと。黄ばんだ白目に滲む血管が、微かに痙攣を繰り返す瞳孔が、ミシミシと音を立てる口角が、私に教えてくれた。
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