心中未遂を夜な夜な 朝が夜になり、夜が朝になった。
さらに朝は夜へと変わり、その夜も再び朝を迎えている。気づけば三日目だ。三日ものあいだ、ブラッドリーは相棒と定めた男と本気でやり合っているのだった。
視界が悪くなってきたと思ったら太陽が沈んでいる。馬鹿な、と思う。どうにも時間感覚が狂っているようで、ほんの数十分もしないうちに昼が過ぎ、夜の帳が下りたように感じた。月が放つ冴え冴えとした光が、対峙する男たちをそっと照らす。
それぞれが繰り出す妖術のせいで、辺りの景色は一変した。重なり合うようにして生い茂る木々の枝は折れ、葉は落ち、花は千切れた。みずみずしい緑は見るも無残な姿に。あらゆる植物が薙ぎ倒され、森の一角はもう滅茶苦茶だった。
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