「ほら笑って」
そう言って黒い男は俺の口元を指で引き上げ無理やり笑顔のカタチを作る。
(ベタベタ触るな)
抗議の意味で睨みつければ、男は頬を染めて俺の頭を撫で始めた。
「そんな上目遣いで見つめるの、反則だよ…」
何が反則だ。言っている意味がわからない。いいから触るのやめろ。
さらに睨みつければ通じたのか、ちょっと厠。と言い残して去っていった。
(さっきからトイレ近いな。頻尿か?難儀な刀だな)

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