一応現役の警察官であろう男がこの風貌で佇むのは如何なものだろうか。
火も付いていない煙草を咥えてぼんやりとしている男を遠目に眺める。これは何徹目だ。一体どこの沖田くんに逃げられたんだ。
「おつかれさん、大丈夫? 生きてる?」
「いきてる、一応な」
「一応生きてるってどんな状況?」
土方はぐっと肩甲骨を付けるように伸びをしたあと深く息を吐いた。これは相当お疲れのようだ。
「……癒しが欲しい」
彼の目線の先にはぽてぽてとご機嫌そうに歩くふわふわのポメラニアンがいた。ああ、確かにもふもふふわふわは癒されるよな。俺も疲れたときは定春に顔を埋めてあの香ばしい香りを吸い込んでいる。寝ているときのにおいは格別だ。
「仕事は?」
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