勘違いした新郎 念願叶った、愛した女との結婚式。男の身を案じて式を上げないと言う女を説得し、何とか漕ぎつけた夢の日だ。最愛の彼女には女の私よりも熱心ね、と揶揄い交じりに呆れられたがそんな事構っちゃいられなかった。何せ男が世界で一番美しいと思っている女のウエディングドレス姿を、男は世界の誰よりも渇望していたからだ。
ドキドキ、ソワソワ。今か今かと新婦の入場を待っていたのだが、待てど暮らせど彼女がやって来ない。
一体どうした事かと男が様子を見に外へ出ようかと思っていると、どうにもドアの外が騒がしい。何かトラブルがあったのかと迷っている内に、バンッ! と大きな音がしてバージンロードのドアが開かれた。男の視界に美しい白が広がり、ホッと息を吐くも男はギョッとした。
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