ホットドリンク(ファンフィク) 本日のキャンプ地であるこの場所は、星がとても綺麗に見えることで有名らしい。
山の上にあり街の明かりからも遠い。
澄んだ空気の先にある星空はとてもよく見えると書いてあった。
そのポスターを見かけて、レジャー隊のみんなが寝た後にこっそり二人で見てみようと提案したのは、ニキが先だった。
なんとなく、星空を眺めるなら二人がよくて、示し合わせたように他の人は誘わなかった。
きっと外は冷えるから、防寒着をこれでもかと着込んでテントから出た。
外はシンと冷えていて、この時間特有の澄み切った空気で満ちていた。
日中に漂う淀のようなものがすべて地に落ちて、包み込むような冷ややかな夜がすべる世界。
街中で感じるものとは違う、装飾を削ぎ落とした荒削りな暗闇。
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