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    めろん🍈

    @nyankun96

    白骨化寸前まで腐った腐男子です☠️20↑
    自創作「アオイソラ探偵事務所」と十二支ヤンキー創作を載せています!
    キャラクターはVRoidで色々借りながら作ってます
    美形男子、雄臭い野郎、筋ショタと何でも好(ハオ)

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    めろん🍈

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    十二支ヤンキーの自宅(めろん組)のメインキャラクター4人のプロローグです。

    めろん組 プロローグ4月。
    桜が散り始めた朝、大位地高校の昇降口は新学期の生徒で賑やかな様子だ。

    「ちゅーちゅー!なんか入ってたぞ!」

    ガラッと勢いよく下駄箱を開けながら、ガタイのいい男子が後ろから声をかける。
    声をかけられた小柄な男子、真臼 仲忠(まうす なかただ)は、内容物を手に取り振り返った。

    「またか…気持ちを無下に出来ねぇけどよ」

    そう言いつつ、女子からのラブレターを下駄箱に戻す仲忠に、後ろの柴田 秋斗(しばた あきと)は嬉しそうに笑いながら隣に並ぶ。

    「ちゅーちゅーはモテモテだな!」

    「ド本命に言われちゃそうかもな」

    野球部を引退してからというもの、少し余裕の出てきた日々。
    朝一緒に登校して、昼も夜も一緒にいる、生まれたときからそうだったように、自然に。

    「今日の購買、チョコ蒸しパンあるかな」

    「無きゃ無いで帰りに買ってやるよ」

    「今がいいんだよ!朝飯食ったのにもう腹減っちまってよ」

    「幸せ太りまっしぐらだな」

    じゃれ合いながら教室へ向かうふたりの姿は、何も変わらない毎日そのものだった。
    けれど、それは彼らにとって、確かな幸福の証だった。

    そして舞台は変わり、城水高校。

    同じく始業式を迎えた校門前では、カメラを構える女子生徒たちのざわつく声が響いていた。

    「ねえ、あれ見た?」「あれ転校生?」「めっちゃ金髪…!ピアスもヤバ…!」

    まるで映画から飛び出したような、異国の風をまとった少年が、堂々と校門をくぐる。
    耳や舌のピアス、浅黒い肌、刺々しい金髪、そして首に覗くタトゥー。

    彼の名は羽生 冴輔(はぶ さすけ)。
    アメリカ育ちのハーフで、今春、城水高校に編入してきたばかりだ。

    しかしその派手な見た目とは裏腹に、彼は誰とも目を合わせることなく、淡々と歩き続ける。
    注がれる視線にも、ささやき声にも、まるで無関心のように。

    そして数日後

    「お前さ、例の2年生と話してこいよ! 罰ゲームな!」

    城水高校3年、桜庭 走壱(さくらば・そういち)は、級友たちの悪ノリに巻き込まれる形で、1年下の転校生に「友達になってこい」という任務を課される。

    (あんなのに話したら絶対ボコられるよ…)

    そう怯えながらも、廊下の突き当たりで一人ポツンと立つ金髪の後輩に声をかけた。

    「ねえ、ちょっといい…?
    俺は3年の桜庭、
    もし良かったら…俺と友達にならない?
    いやいや!いきなりでゴメンね!おかしいよね!」

    意外にも、羽生は言葉の途中で笑った。

    「いいっすよ、友達」

    軽やかすぎる返答に、走壱は一瞬言葉を失う。

    その日から始まった、予定外の“友情”。
    片や悪ノリの成り行き、片や好奇の目を受けながらも「自分に声をかけた」先輩への小さな恩。

    尊敬なんかしない。けど、ちょっとだけ気に入った。
    そんな淡い温度のまま、二人の関係は少しずつ、静かに形を変えていく。

    そして、時間は進む。
    大位地と城水、異なる場所に通う4人の高校生の物語は、今後どう進んでいくのか。
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