GIFTショウケースのガラス窓に映った友人の顔のなんと面白いことか。
犬の垂れ尾のような緑髪がピョコンと左右に跳ね、眉間にしわをよせ深刻に考え込む。眉尻が下がったかと思えば弾んだようにパッと顔を上げ、またしぼんでを繰り返す。
「こういうことを頼むのはお前が一番適任な気がする」
と少し偉そうな口調で言われ、けれど海は意気揚々と街までついてきた。
友人が、人に贈り物をしたいのでその品を一緒に探してくれというのだ。
恋人は相も変わらず魔導の教示に忙しそうで、今日のところは夜まで構ってもらえそうにもない。
暇つぶし云々を除いたとしても、こんなに面白そうな話はない。
是非とも協力したい気持ち半分。野次馬根性やゴシップめいた気持ち半分で、海はフェリオの隣を歩く。
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