DomSubなお話-1- 日が落ちかけた夕暮れ時、窓から差し込む光がしんと静まり返った教令院の廊下を赤く染めはじめる。焦茶色でオールバックにセットされた髪に、円い眼鏡、深緑の色を配したローブを着、落ち着いた雰囲気のある青年の声が響く。
「先輩、ちょっとこっちに来てもらってもいいですか?」
その声に応じ、ペタペタと彼に近づく足音がひとつ
「ありがとうございます。これ、見てほしいんです」
ローブの彼が持っていたのは数枚の紙で何かの書類のようだった。足音の主は彼が差し出した書類を受け取り紙面に書かれた内容を確認する。さらりと白銀の髪がこぼれ、足音の主の顔にかかる。それをそっとローブの彼が救い上げ耳にかける。
「問題ないよ。次に回してくれ」
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