あげないよ国家のため、日々尽力する公安委員会。そのトップが鎮座している机から、とても人間が打ち込んでいるとは思えないタイプ音が響いていた。
個室なんて要らない。
そう言ってそのトップは所員と同じ空間で仕事をしているので、この場にいる人間は、この現象の由来をもう理解している。機嫌が悪いのだ。
公安委員会のトップーー鷹見啓悟ことホークスは、率先して仕事をしてくれる。本来管理者側にあたる彼は細かい仕事などしなくても良いのだが、机に張り付いているだけではなく、必要とあらば現場にも出ていき、なんならそこら辺の陳腐なヴィランなら捕らえてみせるのだ。その光景を初めて見たとき、さすがは元ナンバーツーヒーローだなと所員たちは感動した。
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