締めてしめして:司レオ「ごめんってスオ〜‼︎」
平身低頭、手と手を合わせて合掌しながら、おれは必死に頭を下げる。今回ばかりは何の弁明もしようがないし、開き直ることもできない。過失割合で言うなら百・零。心からの謝罪だった。
スオ~はソファの隅で、ひじ掛けを背に体操座りをしている。スリッパをきちんと脱いでいる辺り、変なところでお行儀が良い。
おれの謝る姿を視界に収めながらも、決して正面から見ようとはしない。それでも、無視はしていませんよ、と表明するかのように、じとりとした視線だけはこちらに注いでいた。
今日という日に同業の――作曲業界関係のパーティが入っていたことを思い出したのは、つい数日前のことだった。
おれとスオ~は付き合っていて、互いの予定が共有できるカレンダーアプリによって、アイドル関係以外の仕事や用事もできる限り共有するようにしている。どちらも多忙の身だし、その方が恋人として共に過ごす予定が立てやすいからだ。
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