プロポーズ⭐︎大作戦(仮) 牛島若利には大切な人がいる。博物館の学芸員とバレーボーラーの二足の草鞋を器用に履きこなし、牛島より口が達者で背が高く小顔で目鼻立ちのスラッとした美形の人だ。
大変気難しいようで、牛島曰く「褒めるべきところをストレートに褒めるとなぜか機嫌が悪くなるが、褒めないとそれはそれで拗ねる」とのこと。
美形の人曰く「褒められるのは嬉しいのですが、時と場所を弁えて欲しいだけです」とのこと。
その人の事となると見境がなくなる牛島を御す同じチームの星海光来と、星海と旧知の仲でチームキャプテンの昼神福郎の気苦労は絶えることがない。
人気商売であるスポーツ選手に妙な噂が立ってしまっては、牛島本人はおろかチーム全体の士気に関わる可能性が捨てきれないからだ。
626