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    @harimari0922

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    なんでも好きですがカイクラ中心です

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    カイの素顔ネタです。ちょっとネタバレなのでネタバレ嫌な人はみちゃだめ
    マツリちゃん大好き
    注意⚠️カイクラキス表現あります

    #龍の国ルーンファクトリー
    #カイクラ

    神会議という名の飲み会
    わいわいと賑やかな声が飛び交うヤチヨの居酒屋。
    湯気の立つ料理と、香り豊かな酒。杯を交わす中で、ふとマツリが口を開いた。

    「ねえ、今更だけどさー。鬼の素顔ってどんなの?面外してみてよー!」

    「お前……ほんと唐突だな」

    面越しに呆れたような声を返すカイ。

    「だってさ〜この間スバルがポロッと言ってたの。“カイの素顔、見た目と反してたからバグかと思った”って!」

    「……スバル。誰にも言わないって、約束しただろ」

    「ご、ごめんなさい……酔ってて、つい……」

    頭をぺこりと下げるスバルに、カイはため息をついた。

    「ったく。見たところで面白ぇもんじゃねえよ」

    「ズルいじゃん!スバルだけとかズルじゃん!もしかして目がさ〜33とかで、鼻がビヨーンってなってるかもしんないじゃん!興味ある〜〜!」

    「……ゴネても、面は取らねえ」

    カイがクラマに目線を送る。

    「クラマも知ってるぞ」

    「ん?」

    「ねぇねぇ、鬼の顔ってどんなの?」

    マツリがずいっとクラマに顔を寄せる。

    クラマはふっと笑って答えた。

    「ただの鬼の顔だぞ」

    スバルがその横顔を見ながら、心の中で思う。

    (……“ただの鬼の顔”か。あの綺麗な顔を、そう言うんだ)

    その場の空気が少しざわつきかけたところに、うららかがやんわりと割って入った。

    「まあまあ、マツリちゃん。そんなに怒ってたら、せっかくの可愛い顔が台無しですよ〜。こっちのお酒も甘くて美味しいですよ〜🌸」

    「えっ……!? あま〜〜い!おいし〜〜!!❤️」

    マツリが一瞬で話題を変え、場はまた賑やかに戻った。

    カイはその様子を見ながら、ほんの少しだけ肩を撫で下ろした。

    ──助かった、と思った。



    【帰り道】

    夜風に揺れる木々の音だけが、しんとした道を包んでいる。

    「……ありがとな。面のこと」

    カイがぽつりと呟く。

    「別に…お前の素顔なんか見ても面白くないと思ったからな。まさかスバルにまで見られてるとは思わなかったが」

    「……豆まきの時にな、豆が面の目のとこに入っちまって。仕方なく外したんだ」

    クラマがちらりとカイを見る。その視線には、ほんの少し拗ねた色がにじんでいた。

    「……俺だけだと思ってたのにな」

    「俺から見せたのは、お前だけだよ」

    そう言って、カイはクラマの腰を引き寄せる。

    クラマは少し間を置いてから、鼻で笑うように言った。

    「じゃあ……許してやるか」



    【秋の社・夜】

    「あ〜……疲れた」

    腰を下ろしたクラマの膝に、カイが頭を預ける。
    重さを感じさせないその仕草に、クラマは慣れた手つきでカイの面に手をかけた。

    すっと外れた面の奥には、見慣れた──それでも息を呑むほどに整った紫の瞳をもつ顔。

    「……バグか。スバルは言い得て妙なことを言うな」

    「……なんだよ、それ」

    「仮面の下のその顔はな、俺にはクリティカルヒットっつーことだ」

    「……へぇ。じゃあ──」

    カイがクラマの襟元をつかみ、顔を引き寄せる。

    「この顔で良かったって、思えるぜ」

    そのまま、唇を重ねる。
    短く、けれど確かな口づけ。

    「クリティカルってことは──お前に会心の一撃を与えられるのは、俺だけだな」

    クラマの頬がほんのりと染まる。
    けれど、俯きはせず、まっすぐその紫の瞳に返す。

    「……そうだな。たしかに、お前だけだ」

    【後日譚・秋の社にて】

    秋の里の昼下がり。
    今日も穏やかな風が吹く中、クラマはいつものように将棋場で詰将棋をしていた。
    そこへマツリがひょこっと現れる。

    「やっほークラマ!今日も引きこもってんの〜?」

    「……外にいるだろ」

    「あははっ、まあまあ。で?1人でそんなんして楽しい?」

    クラマは、ふと何かを思い出したように目を細めた。

    「そういえば、お前。前に“カイの素顔が気になる”と言っていたな」

    マツリの目がキラッと光る。

    「え!?なにそれ、覚えててくれたの!?ってことは……まさか……!」

    クラマは得意げにふふんと笑うと、袖の中からそっと一枚の和紙を取り出した。

    「わざわざ描いてきてやったぞ。ありがたく拝め。たしか、こんな顔だったはずだ」

    そう言って、彼女の前に和紙を広げる。

    そこに描かれていたのは──

    丸く描かれた目。伸びきった鼻の下。異様に広い口元。
    どこかで見たような、某・昭和漫画のガキ大将を彷彿とさせるような顔。

    それは、明らかにクラマの悪意──いや、ユーモアに満ちた似顔絵だった。

    マツリは一瞬、絶句したのち──

    「ぶっっっっっっ!!!なにこれ!!ダッサ!!ひっど!あっはっはっは!!!」
    地面を転げまわる勢いで爆笑した。

    その声に釣られて、秋の社に帰ってきたばかりのカイが顔を覗かせる。

    「……何の騒ぎだ?」

    「ねえ見てカイ!クラマがさ、あんたの顔描いてくれたんだけど、これ!これだよ!」

    「…………」

    和紙に描かれた自分(?)の似顔絵を見たカイの眉間がピクリと動く。

    「……おい、クラマ」

    クラマは扇子で口元を隠しながら、涼しい顔で答える。

    「ん? 俺なりに記憶を頼りに描いたまでだが?」

    「……お前…後で覚えとけよ💢」


    「春や天にもみせてやろ〜❤️」
    とマツリは上機嫌で帰って行った
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