きらきらひかるあなたのこえある日突然声に色がついて見えるようになった。調べてみるときちんと研究されている症状らしい。驚いたものの、暮らしに差し支えはないので少し様子をみようと思った。
事務所では沢山の色が視界を飛び交った。皆の声はそれぞれ綺麗な色をしていで、その色味は本人にとても良く似合うものだった。
「師匠!」
その声に振り向くと視界がきらきらと綺麗に彩られる。眩しくて思わず目を細めてしまうのに、触れると壊れてしまいそうな儚さだ。
「師匠?どうかしたんスか?」
「いや…サングラスが欲しいなと思って」
室内なのに?と首を傾げる彼が紡ぐ言葉の色はとても落ちついている。
自分を呼ぶ時だけなのだ。世界が鮮やかに彩られるのは。
(これは、なんだろうな?)
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