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    @8988dpod

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    流れてきたネタに触発されたサイテリ。前後は何も考えてない

    机上の空論「それを使え」
    足元に投げて寄越されたリボルバー。黒を身に纏った男は拳銃にするにはあまりにも優雅な所作でそれを拾い上げた。視線の先には壁にぐったりと身体を預ける銀髪の青年と、その喉にナイフを当てる下卑た笑みを浮かべる男がいた。
    「六分の五だ。それを引けばいいんだからカンタンな話だろう?変な気は起こすなよな、ビックリしてこの白髪野郎をザックリやっちまうかもしれねえからなあ!」
    雪のような前髪を鷲掴みにして脅しをかける男は己の目的を見失っているのか。或いはただ見たかったのかもしれない。自分を追い詰めた冷静な貌が恐怖に駆られ命を懇願する様を。
    「六分の五、と言ったかい?」
    だが、期待は叶いそうに無い。
    「確かに弾倉と銃弾の数だけ見ればそうなるだろう。しかし弾詰まりが起きないとはいえリボルバー式の拳銃も百発に二発程度は不発に終わるというデータもあってね」
    手にした銃の弾倉をチャリ、と回し、声はよどむことなく続く。
    「もちろん環境や銃のメンテナンスも大いに影響する。素人目だがこの銃はしばらく手入れをしていないだろう?最後に撃ったのはいつだったか覚えているかい?」
    「何をグダグダ言ってやがる!!さっさとやれってんだこっちにはがっ…!?」
    痺れを切らした怒鳴り声は、途中で自らの呻き声に潰された。
    「ああすまない、回りくどかっただろうか。結論から言うと、君の望むような結果は得られないという事なんだ」
    コツコツと音を立てて近付いてくる足音と、音もなく己の手元から抜け出す気配を感じたのを最後に、男の意識は暗く沈んだ。
    「……相手を怒らせずに時間稼ぎ出来ないのかあんた」
    「すまないね、方法なら他にいくらでもあったのだけど」
    穏やかな笑みで元人質を迎え入れた黒い男は、手にしたままの拳銃を倒れた男の頭に向けた。
    「こちらから嵌めたとはいえ君の髪を乱暴に触られて私もつい苛立ってしまったんだ」
    そう言ってカチリと一発、空砲を鳴らした。
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    8988dpod

    REHABILI現代転生パロのサイラス×子テリ。リハビリ小説
    裸足と寝不足先生は時々知らない言葉で誰かとお話をしている。

    ─ピッ
    「お待たせテリオン。すまなかったね」
    今しがたまで通話していた端末をダイニングテーブルに置き、テリオンのいるソファの隣に座り直したサイラスの口から発せられるのはいつもの優しい言葉だ。先程まで電話の相手と知らない外国の言葉で話していたものとは違う、聞き慣れたイントネーションの落ち着いた声はテリオンに安心感をもたらした。
    「ううん、おしごとのお話?」
    「ああ、今度外国のお客さんと会う事になってね。彼らはこちらの言葉がわからないから、私が同行する事になったんだ。もう話は終わったから大丈夫だよ。さて、何ページからだったかな」
    長い指がノートの文字列をなぞっていくのを先回りして、先程取り組んでいた問題を小さな指が指し示すと、そうだったねと微笑んだサイラスがペンを走らせながら改めて説明をしてくれた。一人でも解ける宿題だけれど、サイラスと一緒に取り組むと不思議と理解が深まるし、時折混じる蘊蓄もちゃんとテリオンにわかるよう優しい言葉を使ってくれるから面白い。始まると長いけれど、テリオンが寝る時間には必ず終わるようにしてくれる。
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