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    あめちゃん

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    あめちゃん

    ☆quiet follow

    🦉📄 絵文字表記合ってるのかな(不安)

    きゅーと・あぐれっしょんたまによく分からない衝動に駆られることがある。それはなんらかの発作に近く、どういう条件下で起こるのかも分からなければ、自分の意思で止めることも出来ない。気が付けば頭も心も全部支配されていて、そして――、
    「っ、いった!?ぃ、〜〜っ馬鹿!!」
    「――いてっ」
    毎回凪ちゃんの悲鳴と肩の辺りに拳骨を落とされる衝撃で我に返る。そうしてまた彼の白くて柔こい薄い肌に噛み付いていたことに気付かされるのだ。若干、ほんのり、うっすらと湧き上がる罪悪感の存在と共に。
    「ほんと……ほんっと、馬鹿…!めちゃくちゃ痛いんだが…!」
    「ごめんて」
    「…血出てる?」
    「出てないよ、ギリ」
    「ギリ……」
    肩と首の間くらいのところにくっきり残った赤い歯型からは血は滲んでいないけど、もしかしたらしばらく痕が残るかもくらいの強さで噛んだ事がガッツリ凹んだ皮膚から窺える。流石にちょっと申し訳なくなってそこを摩ってあげると「くすぐったい!」と払われてしまう。そしてそこをガードするように凪ちゃんは手で押さえて隠してしまい、ムッと口角を下げて思いっきり不機嫌面でおれのことを睨んだ。
    「もう噛まんて、さすがに」
    「これ以上噛まれたら怒るよ私も。……というか、そもそも何で噛むんですか。お腹空いてる?」
    「さっき飯食ったじゃん」
    「じゃあ何でだよ!」
    「んー……」
    何で。そう言われてみれば何でだろう。おれは別に人間の肉を食いたいような嗜好はないし、凪ちゃんの肉が特別美味そうってこともない。痛がる凪ちゃんの姿は……まあ面白いっちゃ面白いけど積極的に見たいとか痛がらせたいって気持ちも特にない。それならどうして?おれは一体どういう時にこの悪癖が出るんだっけ?本能に呑まれてだいぶ朧気な記憶をどうにかこうにか遡って考えてみる。……と、思い当たる節がひとつだけ、あった。
    「――凪ちゃんがかわいかったから?」
    「……は?」
    「『食べちゃいたいくらい可愛い』ってよく言うじゃん、あんな感じ?」
    「私に聞くな!?と言うか、な、何急に、」
    「照れてんのうける」
    「うるさい!」
    凪ちゃんの顔が見る見るうちに真っ赤になって目が合わなくなって、少し治まってた衝動がまたふつふつと沸き上がり始めるのを感じる。顔を寄せて今度は耳朶でも、と思ったけどすいと躱され「もう噛まないって言ったでしょ」って先に釘を刺されてしまって叶わなかった。む、確かにそんな事を言ったような言ってないような。それならば、と腕を掴んで力任せに引っ張り、簡単にぐらついた凪ちゃんの身体をしっかり受け止める。そうしてまだ赤さの残る可愛い顔を覗き込んで、にっこり笑って、
    「じゃあ噛まないから食べていい?」
    「なっ、おまっ……!」
    「ダメじゃないならオッケーってことで」
    「まだ何も言ってない!まだ答えてない!!」
    「でもどうせダメとは言わんでしょ」
    「〜〜ッぅあ、や、ばか…!」
    「はーい、いただきまーす」
    抱き留めた身体の後ろでしっかり手を合わせて挨拶すると、もう止められないって察したのか諦めたように身を委ねられた。ほんと、ちょろくてかわいいやつ。やっぱもう一回くらい噛んじゃうかもなあって頭を過ぎったのは秘密ってことで。
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    あめちゃん

    DONE🦉📄 絵文字表記合ってるのかな(不安)
    きゅーと・あぐれっしょんたまによく分からない衝動に駆られることがある。それはなんらかの発作に近く、どういう条件下で起こるのかも分からなければ、自分の意思で止めることも出来ない。気が付けば頭も心も全部支配されていて、そして――、
    「っ、いった!?ぃ、〜〜っ馬鹿!!」
    「――いてっ」
    毎回凪ちゃんの悲鳴と肩の辺りに拳骨を落とされる衝撃で我に返る。そうしてまた彼の白くて柔こい薄い肌に噛み付いていたことに気付かされるのだ。若干、ほんのり、うっすらと湧き上がる罪悪感の存在と共に。
    「ほんと……ほんっと、馬鹿…!めちゃくちゃ痛いんだが…!」
    「ごめんて」
    「…血出てる?」
    「出てないよ、ギリ」
    「ギリ……」
    肩と首の間くらいのところにくっきり残った赤い歯型からは血は滲んでいないけど、もしかしたらしばらく痕が残るかもくらいの強さで噛んだ事がガッツリ凹んだ皮膚から窺える。流石にちょっと申し訳なくなってそこを摩ってあげると「くすぐったい!」と払われてしまう。そしてそこをガードするように凪ちゃんは手で押さえて隠してしまい、ムッと口角を下げて思いっきり不機嫌面でおれのことを睨んだ。
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