うさぎ「え!? お前、その目どうした!?」
昼休み、屋上に現れた凪は、目を真っ赤に充血させていた。
「ゴーグル忘れたから」
「ごめん、なんの話? 何して腫らしたって?」
足を真っ直ぐにして座り直し、自分の太ももをポンポンと軽く叩く。
すると凪はゆっくり近づいて来て、俺の足の上でゴロンと仰向けに寝転んだ。
「本当は他人の目薬つかうの良くねぇけれど、俺の持ってるやつさすか」
「レオは他人じゃないよ」
「そういうのいいから。嬉しいけど」
カバンを引き寄せ、ポーチから目薬取り出し、凪の目にさしてやる。
パチパチしろ、と言ったら目を瞬かせた。ので、違う、そうじゃなくて手を叩け、と言ったら、困惑しながらゆっくり拍手してくれた。可愛い。
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