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    omo641

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    omo641

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    2冊目の新刊迫荼のチラ見せ
    荼がおねむりくん時代に身体売ってた前提のお話
    このあとえっちになる予定、来世編も書きたい

     ブン、と耳障りな音で目を覚ます。
     何度か瞬きをして、周囲を見渡す。昨夜、誰も近寄らない汚いゴミ捨て場で一夜を明かした事を思い出して、視線を落とした。

     爛れた腕に何匹もの蝿が集っている。

     笑えるな、蝿が集るような肉体が、死体とどう違うのか。
     でも俺は生きている。憎悪を燃やして、生き続けている。そして、まだ生きなければならない。この憎悪を果たすために。

     蒼炎を纏って蝿を焼き殺す。
     周囲の蝿も燃えたが、ゴミに集っていた蝿は難を逃れたのか、ブンブンと喧しい羽音は消えない。

     立ち上がって、ゴミ捨て場の影から道路に出る。すれ違った人間が顰めっ面をして鼻をつまんだ。ひどい悪臭がしているようだ。自分の嗅覚は狂ってしまったのか、それとも慣れたのか、顔を顰めるような臭いは分からない。
     流石にどこかで身体を洗わないといけない、ただでさえこんな外見ではろくな値段で売れやしないのに。
     毛の根本が白くなってきた。また、染髪料を買わないといけない。金が必要だ。

     金、金、金……

     金に不自由などしなかったあの頃は恵まれていたんだろうか。なんて、感傷に浸ってしまう程度には金がない。犯罪を犯せば端金などは直ぐに手に入るが、今はまだヒーローや警察に目をつけられると困る。
     すれ違う人々に露骨に嫌な顔をされながら大通りに出ると、何人かが巨大な液晶画面を見ていた。
     気になって顔を上げる。

     そこで俺は、運命に出会った。
     ヒーロー殺し、ステインに。
     
     
     
     
     
     荼毘を見たとき、最初はおっかねぇ奴と思っていた。
     だって、見るからに異常な見た目だったし。
     見た目で判断しちゃいけねぇってみんな建前では言うけどよ、案外見た目ってのは大事な要素だ。見るからにおかしい奴を避けるだけで、それなりに平凡な人生は歩める程度に、見た目で危険かどうか判断しなきゃ生きていけない。
     まぁ、そう言う正論ぶった人間が例に出す見た目というのは、明らかな異常者ではなくて、ただ単に普通に生きている異形や不細工な顔つきの事を言っているんだろう。
     だからきっと、コイツを見せたら誰だって見た目でヤバイと判断して近寄らねぇはずだ。
     けど、案外話してみたら話せる奴だし、うちのメンバーの中ではそこそこ理性的な方だ。
     しかも聞いてみりゃたいした犯罪もしてこなかったらしい。見た目で判断して悪かったとそのときは素直に思ったものだ。
     そして迎えたお子様たちの楽しい合宿ブチ壊し作戦で、状況把握能力、頭の回転の速さ、そして案外律儀なところも知って、自分自身驚くほど好感度が上がった。
     だから、割ともっと仲良くなりてぇなと思ったりしてたんだ。
     そんな折に、丁度良くもっと話せる機会ができた。

    「いや〜、ただのお使いについてきてもらって悪ぃな」

     ちょっとしたお使い。というよりは、例の襲撃後、拠点を追われた俺らが暮らしていけるだけの生活必需品の窃盗が正しいか。それに行ってくると告げたところ、他のメンバーからは行ってらっしゃいとしか言われなかったのに、荼毘だけが無言で後をついてきた。

    「面割れてんのに一人で出歩くなんざ感心しねぇな」
    「むしろ人数増えるほうが俺にとっちゃ面倒なんだが……」

     まるで俺が無警戒で無策だと言いたげな荼毘に、素直にお前がいる方が邪魔だと言いたくもなる。実際、荼毘の容姿は目立つし、身のこなしだって俺と比べればあまり良くはない。
     俺一人のほうが盗むだけなら楽だ。

    「ただでさえ引き際も分かんねぇ主戦力のイカレ野郎共が捕まってんだ、これ以上人数減らせるかよ」

     合宿での事を言っているのか。
     俺もきちんと荼毘の中の戦力の数に入れてくれていて少し嬉しい。強い奴から認められるというのは案外嬉しいものだ。
     荼毘の個性は残った俺らの中ではピカイチだ。あの美しい蒼炎に全身を舐められて生きていられる人間は少ないだろう。
     特に、遠距離攻撃というのは助かる。現状俺らの中で遠距離攻撃が可能なのは荼毘だけだ。拠点を襲撃された際に敗走した時のような連携をすればできなくもないが、アレは手間がかかりすぎる。

    「とはいえ、お前が捕まっても俺らの戦略大幅ダウンだ、盗ってくる間はどっか隠れとけよ」
    「分かってる」

     肩を竦めて面倒そうに返事をした荼毘と軽く話をしながら、目星をつけていた商業施設に向かう。
     近くなったところで。荼毘は施設裏手の林に隠し、自分もいつもの格好からマスクと目出し帽を脱ぎ、ラフな格好になる。

    「へぇ、あんたそんな顔してたんだな」
    「色男だろ?」

     少し格好つけて笑うと、荼毘は鼻で笑った。まぁ、爛れておっかない人相にはなっているが、普通に肌があれば整った顔立ちと言える荼毘に言うことではなかったかもしれない。

    「じゃあ、俺は物色してくるからお前はここで待ってろよ」
    「あぁ……」

     素直に返事をして待機の姿勢を取った荼毘を置いて素知らぬ顔で人の流れに乗る。こういうのは後ろめたいことがあると思っていない態度でいるだけで民衆というものは案外簡単に騙せるものだ。
     人の顔をマジマジと見つめる人間なんかそうそう居ない。美少女ならともかく、男を見つめる相手なんかいやしない。
     監視カメラと人の配置、即座に頭に叩き込んで視線が届かなくなったところで圧縮する。マジックの基本は視線の操作と、その間にいかに素早くトリックを仕込むか。
     こんなこそ泥なんか、個性と合わせりゃお手の物だ。
     粗方目当てのものを取り尽くして、荼毘の元へ帰る。
     特に何事もなく荼毘のところへ帰ると、暇そうにスマホを触っていた。お前の方が無防備過ぎて心配になるわ、と言いたくなる姿だったが、こちらに気が付いたのか青い目が静かに見据えてくる。

    「収穫は?」
    「ぼちぼち、さ、帰ろうぜ」

     荼毘を促せば、頷いて歩き始めた。
     横目で荼毘を盗み見れば、伏せられた青い瞳が目に入る。俺の圧縮玉と似た、ターコイズブルーの瞳。馴染みの深い色は嫌でも良く思えてしまう。
     隣ばかり見ていたからか、警戒が疎かになり、ビタリと足を止めた荼毘につられて足が止まる。

    「どした?」
    「あそこ……」

     荼毘の指差した方を見れば、なるほど、なぜ気が付かなかったのかと思うぐらいには派手にヒーロー達が規制線を貼っていた。

    「流石にバレたか?」
    「さぁな、別件でやってる可能性もある」

     まぁ確かに。俺ら狙いとはあまり思えない規制の仕方だ。どちらかというと、歩行者よりも車を狙っているみたいだし。

    「となりゃ、ぬけ穴もあるだろうな。荼毘、圧縮して運ぶがいいか?」
    「あぁ、任せた」

     素直に差し出された手を取って荼毘を圧縮して懐にしまう。
     脇道から通れれば良いのだが、見るからに探知系統っぽい見た目のやつも居る。スマホでヒーローの見た目から調べたところ、やはり探知系統のヒーローのようだ。
     この道は諦めよう。
     この距離で気がつけてよかった。
     ひとまず林に身を隠しながら来た道を戻り、少し遠回りして仮の拠点に帰ることにした。
     戻って新たな道を探すなら別に荼毘を圧縮しなくても良かった気はするが、一人の方が身軽に動ける。木々の合間を飛んで跳ねて、別の道を探し、自らも圧縮してより遠くに飛ぶ。

     いくつかの道は規制線が張られていた。

     ここまで厳重だと俺らを欺くためにわざと違う規制に見せかけて、ノコノコと脇道から抜けようとした俺らをすかさず確保、という作戦のような気もしてくる。
     まぁ、知ったこっちゃないが。
     多少の無理をしてようやく規制線の包囲網を突破した時には、辺りはすっかり暗くなっていた。この暗さでは彷徨くのも危険だ。
     荼毘に火をつけてもらえば灯りになるが、それはそれで青い炎は目立つ。
     一旦、圧縮を解いて荼毘と相談することにして、懐から出した玉をほいと投げる。

    「わりぃな、思ったより規制が張られてて抜けるのに手間取っちまった。アイツらのとこまで今夜中に帰れそうにねぇ、どうする? 野宿でいいか?」

     パッと状況を説明すると、荼毘はきょろりと辺りを見渡して、スマホを取り出した。

    「ここ何処だ」
    「ん? とりあえず山の中?」
    「そういう意味じゃねぇ」

     位置情報を確認したらしい荼毘は、何かを考えてから急に方向転換をする。 

    「ヒーローは撒いたんだろ?」
    「あぁ、規制とヒーロー共からはだいぶ遠くまで来たはずだ」
    「ついて来い、野宿よりは良い場所が近い」 

     先導し始めた荼毘に戸惑いながらもついていく。
     すると、少し歩いたところで車道に出た。
     車に見つからないよう、車道沿いに歩いていくと、ボロいラブホが見えてきた。 

    「あそこは駐車場と車の入るとこにしかカメラが無ぇ、アンタなら柵越えて入れるだろ」
    「えっ、まぁ入れると思うけど、マジで?」

     やけに詳しいので思わずマジマジと見つめてしまう。
     だって、明らかにラブホに詳しいようには見えないだろ。

    「受付に人は居ねぇしカメラも見てんだか見てねぇんだか……後ろ暗い奴らが後ろ暗い事するために利用してる場所だ、俺ら程度見向きもされねぇよ」

     なんとなく、こうした事に詳しい荼毘にモヤっとしてしまう。そういうのとは無縁の奴かと思っていたから。大した犯罪はしていないと聞いていたけど、案外隠してるだけなのか?
     とはいえ、野宿と宿、選ぶまでもない。言われるがまま圧縮した荼毘を連れてカメラを避けてホテルに入って、人のいない受付で案内に促されるまま1部屋取る。
     なんとも言えない汚さの残る部屋で圧縮を解いて荼毘を出してやると、少しだけ顔色が悪い気がした。いや、コイツの顔色なんかあんまりわかんねぇけどよ。

    「大丈夫か?」
    「……あぁ、匂いがな」

     荼毘が一瞬だけ見せた嫌悪の表情がやけに頭に残った。
     少なくとも、この場所に良い思い出は無いようだ。それでも連れてきてくれたのは、アイツなりに俺に気を使ってくれたからなんだろうか。
     1日歩き回ってヘトヘトの身体をシャワーで流してさっぱりしてから出ると、さっきよりも分かりやすくグッタリとした荼毘がベットで横になっていた。

    「おいおい、本当に平気か? 風呂で少しさっぱりしてこいよ」

     返事する元気もないのか、青白い顔で風呂場へ消えていった荼毘を見送り、改めて部屋をぐるりと見渡す。特に何の変哲もないラブホの一室だ。
     匂い、というと、確かにホテル独特で、尚且つそういったホテルだと分かる匂いがする。
     大丈夫か不安になってずっとシャワーの音がする風呂場をチラチラと確認してしまう。中で倒れてたりしないだろうか。気がつけば荼毘が風呂場に消えてから30分程経っているし、男がシャワー浴びるだけで長すぎやしないだろうか。
     一時間たっても出て来なかったら、流石に声をかけよう。
     そう思ったのに、結局10分経っただけで我慢できずにドア越しに声をかけてしまった。

    「おーい、荼毘? 大丈夫か?」

     返事は無し。
     ノックにも反応はない。鍵は空いている。
     乗り込むか、怒られたとしてもその時に理由を話して謝りゃ良い。

    「おい! 荼毘、大丈夫か⁉」
    「……ぁ?」

     倒れてたりしないか不安だったが、特にそんな事はなく、立ってぼんやりとシャワーを浴びていた荼毘がこちらを振り返った。

    「わりぃ、だいぶ経ったのに出てこねぇし、ノックしても返事ねぇし、心配になってよ……」
    「あぁ……」

     反応の鈍い荼毘に不安になって肩に触れたら、あまりにも冷たくて飛び跳ねてしまう。

    「おまっ、これ水じゃねぇか!」
    「こんくらいが俺には丁度良いんだよ」
    「だからって、流石に風邪ひくだろ!」 

     慌ててシャワーを止めて荼毘を風呂場から引き摺り出してタオルを被せる。
     本当はお湯のシャワーを浴びせてやれば良かったんだろうけど、焦りすぎてとにかく暖めなければという感情が先行してしまった。特に抵抗しない荼毘を脱衣所で大まかに拭いて、服を着せる。
     その際、ツギハギだらけの痛そうな体と、男として本来ある筈の物が無いことに気がついて一瞬手が止まってしまったが、俺以上にどこかボンヤリとしている荼毘にはなんとか気が付かれなかった。
     体格的にも、男であることは間違いないだろうが、そこだけ見れば女のような股間にクラクラと目眩がした。見たことの無い物への恐れのような興味と興奮。
     気取られないよう気を付けて服を着せた荼毘をベットに連れていき頭をタオルで拭く。身体があまりにも冷たかったので肩に俺のコートをかぶせた。
     匂いがどうも嫌なようなので布団は辞めておいたが、それが良かったのか徐々に荼毘の様子も戻ってきた。
     しかし、それでも青白い顔色に、そこまでしてここに拘らなくていいと提案する。

    「なぁ、別に俺は野宿でもいいぜ? しんどいなら外出るか?」

     本音を言うとベットで寝たいのは山々だ。
     こればっかりは、ある程度の生活水準で生きていた人間の当たり前の欲求だが、荼毘を苦しめてまでそれを享受したいわけではない。

    「いや……、平気だ」

     平気そうにはあんまり見えねぇんだよな。

    「なぁ、嫌なら言わなくても良いけどよ、なんか理由があるなら教えてくんねぇか? そしたら解決策も見つかるかもしれねぇだろ?」

     身振り手振りでなんとか力になりたいと伝えるが、果たしてそこまで俺を信用してくれているのだろうか。荼毘は常に仲間の中でも一線を引いてきた。どことなく、距離を置かれているような気がしていたから、まだ俺らのことをそこまで信頼して居ないのではないかと思っている。
     だから、言ってくれなくても仕方ない。その場合は無理矢理にでも荼毘を連れて出よう。
     目の前の荼毘は少しばかり困ったような顔で視線を彷徨わせてから、小さく息を吐いた。

    「……別に、大した話じゃねぇ、ガキの頃、日銭欲しさに男共にホイホイ着いていったら、数日ここで監禁されてAV撮られたってだけだ」

     飛び出してきたとんでもない話に、一瞬聞き返してしまいそうになる。

    「たっ、いした話だろ……」

     だいぶ特大のトラウマ臭のするものが出てきて、ちょっと仰け反ってしまった。だいたい、目の前にいる荼毘がそんな目に合うほど弱いとも思えなくて、想像ができない。
     ちょっと燃やせば逃げられそうなのに。
     そんな思いが透けていたのか、荼毘はさっきよりは余裕そうに笑った。

    「あの頃の俺が馬鹿で弱かっただけ……薬入れられて、まともに抵抗も出来なかった」

     荼毘にもそんな時代があったのか。少し、いや、かなり衝撃だ。

    「もう今更あの時を思い出してもなんともねぇから、平気だと思ってた……けど、臭い嗅いだらあの記憶が生々しく感じて……」

     確か、人の記憶に最も残るものは嗅覚だったか。
     普段よりも大人しくて皮肉も少ないから、まぁ相当弱っているんだろう。外に連れて行くしかない気がするが、それはそれで荼毘としては過去に負けた気がして嫌なのかもしれない。
     問題が匂いなのであれば……
     少しの羞恥を押さえ込んで、顔色の悪い荼毘の頭を胸に抱え込む。ビクリと大きく震えた肩をトントンと叩いて宥めて、声をかけた。

    「ほら、こうしてりゃ嫌な匂いもしねぇだろ? まぁ……おじさんの匂いはするかもしれねぇけど……」

     それなりに匂いには気を使っているが、それでもおじさん臭というのは年をとれば自然と出てしまうものだ。これで臭いと言われたら、もう黙って圧縮して外に連れて行っても許される気がする。

    「……アンタ、恥ずかしい奴だな」
    「うるせぇ!」

     まさかの本気のドン引きで圧縮してやろうかと思ったが、荼毘の方から頭を胸に擦り付けて来て、こちらがビクリと跳ねてしまった。

    「まぁ、でも、これなら……」

     これなら? これなら良いと言うことで良いんだろうか。
     行く宛がなくなった手を彷徨わせてから、荼毘の身体を抱いてベットに寝転がる。ギクリと分かりやすく荼毘の身体が固まったが寝転がって抱いたまま背を緩く叩けばすぐに力が抜けた。

    「明日は早めに出ようぜ」
    「……あぁ」

     言いたくもないだろうに、自分の弱みを教えてくれた荼毘の反応を茶化すつもりはない。ただ、穏やかに眠れればいいと思って、抵抗せず腕の中に収まる荼毘を強く抱え込んだ。
     魘されたりするだろうか、と少し様子を窺っていたものの、次第に穏やかな寝息も聞こえてきてホッとする。
     今更何ともない、というのは別に強がりではなく本当の事だったのかもしれない。ただ、匂いによって記憶が呼び起こされ、その生々しさがトラウマとして蘇ってしまっただけで、そこさえ封じてしまえばこの通りということか。
     あの少しも隙のない、不気味ささえ感じるような男が、いま俺の腕の中で穏やかな寝息を立てているなど、他のメンバーに言ったところで信じてくれなさそうだ。それくらい、この距離を許してくれて、尚且つ弱みを話してくれたことが珍しくて、嬉しい。
     仲間として少しは受け入れてもらえたんだろうか。信じてもらえたんだろうか。そうだといい、と思って、貴重な光景を網膜に焼き付けてから目を閉じた。
     
     
     
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