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    しっぷ

    @sir0_r0

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    CPは主にngss

    他は🎲🔨⚙️/ナツキ/🐯/gk周辺がいずれ増えるかもしれない

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    ほんのりngss(ナグシシ)サカホリ軸お誕生日おめでとう話です。(お祝い感はあんまりない)
    あっさりさっぱり読めます。

    季節外れの鯉のぼり*
    「神々廻~。はい、これあげる」
     何処から出したのか、綺麗にラッピングされた包みを差し出してきた南雲。対する神々廻はその意図が読めず訝しげに眉を顰めていた。

     店が一段落した夕刻。茜色に染まり始めた屋上で一休みしていた神々廻は、突然現れた南雲に「店はどうしたん。ほっぽって来たんか」と問い詰める前に半ば押し付けるように渡された包みを手の中で弄る。すっかりタイミングを逃した言葉はそのまま飲み込まれてしまった。
    「今日誕生日でしょ?プレゼントだよ〜」
    「教えてもない誕生日知ってんの普通に怖いわ…」
    「神々廻のことならなんでも知ってるからさ」
     にっこりと微笑む南雲に若干引いた様子で包みを突き返してその場を立ち去ろうとした神々廻だったが、即座に手首を掴まれ引き戻されると渋々元居た場所へ腰を下ろした。二人の間を往復していた包みは再び神々廻の膝の上へと戻ってきている。
    「ほらほら、貰ったプレゼントはその場で開けるのが鉄則だよ!」
    「そんなん知らんわ。お前んとこの下らんおもちゃなら即突き返すで」
     はぁ〜…と大きなため息をつくと「早く早く」と催促してくる南雲をひと睨みしてからリボンの端を引いて解いていく。
     探った包みの中から出てきたのは手触りの良いスウェットだった。肩の部分を持って広げてみれば胸元に【Sugar Chan♡】の文字がパステルピンクの糸で刺繍されているものの至ってシンプルなデザインで、まあ、この程度なら許容範囲といえば許容範囲かもしれない。
    (正直、これで終わる気せえへん)
     念の為…と背面を確認すべく持ち替えた途端、前歯を輝かせてウインクをしているシュガーちゃんとバッチリ目が合った神々廻は表情を無くした。そんな様子を見た南雲は小さく首を傾ける。
    「あれ、気に入らなかった?シャドーボクシングしてるシュガーちゃんよりはこっちの方がいいと思ったんだけどなぁ」
    「そんならシャドーボクシングがよかったわ。拳の先にお前が居ると思えばまだ着れる」
     落ち着いたアイボリーの布地を撫でつつ残念そうに眉を下げると、元通りにとはいかないまでも丁寧にたたんでから袋へ戻した。
    「…ま、どうしても着るもんがこれしかなくなったって時になら着たるわ」
    「普通に部屋着にしてよ〜。シャドーボクシングの方も買っとくからさ」
    「いらんいらん。いい歳した男がシュガーちゃん着てどないすんねん。キツイやろ」
     でもメンズのサイズ展開が充実してたから需要はあるってことでしょ?坂本くんが着れるサイズまでありそうだったよ。あ、太ってる方の坂本くんね!さすがに豹は厳しいかな〜。などと楽しそうに一人喋り続けている南雲の話を右から左へと聞き流しながら、神々廻は頭の中の[次の休みにやることランキング]に一つ項目を追加する。
    「あ、そうそう。これからみんなでご飯行くからお店は早終いね」
    「いや勝手に何言うとんねん」
    「神々廻さん、お店閉めた。早くご飯行こ」
     店内へ繋がる扉から大佛が顔を覗かせる。示し合わせたわけではないだろうに、こういう時だけは気もタイミングも合うらしい。
    「いや勝手に何…あーもうええわ。閉めたんなら行こか」
    「そういえば篁さん十八日誕生日だったみたいだよ~」
    「は?それはよ言えや。なんも用意しとらん」
    「大丈夫じゃないかな。神々廻みたいにプレゼント用意してないからって怒らないでしょ」
    「俺いつ怒った?」
    「え…神々廻さん怒ってるの…?後で私のご飯分けてあげるから怒らないで…」
    「怒っとらんて。あとそれただ食べ残し押し付けるだけやろ」
    「(笑)」

     ***

     とある昼下がり。
     ベランダにはお揃いのスウェットが二着ずつ、風に揺られて泳いでいた。
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    しっぷ

    DONE5648展後の🔨と⚙。okiさんから招集掛かるまでの、あったかもしれない・あったらいいなというお話。
    全然痛がらないので痛がってもらったり、一人で色々忙ししばさん。
    ※CP要素なし
    The apple of my eye*
     ピロンッ

     静かな室内に軽快な電子音が響いた。
     病室のベッドの上で何の面白みもない真っ白な天井を退屈そうに見上げていた神々廻は、その音に反応して勢いよく立ち上がった大佛へと視線を移す。
     ナイフ握ったまま立つのやめぇ。これから人刺しにでも行くんか。そんな言葉がつい喉元まで上がってきていたが、対象が「ちょっと待っててね」と小走りで病室を出て行ってしまったため発せられることはなかった。
     ベッド備え付けの簡易テーブルには剥きかけのりんごが二切れほどと、きちんと鞘に収められたフルーツナイフ。もしナイフを持ったまま出て行かれたら這ってでも止めなければならないところだったと安堵の息を吐き出す。
     いちいち失礼で、ぼーっとしていて何を考えているのか分からない部下の言動に振り回されるのは日常茶飯事だ。今だって「お見舞いといえばりんご」と言って剥いてくれたのはいいのだが剥きながら自分で食べていて四分の三は大佛の胃袋に収まったし、黙々とお菓子を食べていたかと思えば喉が渇いたと人の水を横取りする始末。一番厄介だったのは、病院に担ぎ込まれる際「おばけがいた」と青い顔で人の服を掴んだまま離さなかったことだ。処置の邪魔になるのはもちろんのこと、傷口に近い箇所を掴んで引っ張るものだから衣服が擦れ、その度に痛いからいい加減離せと叱ったのだった。
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