俺ってば!!「おい!レッド、当たった!!アローラ地方行き福引券、一等当たった!アローラ!!!アローラ行けるぞ!オイ!!」
「………!」
2週間後。
「はぁ!??まだ準備出来てないって!?冗談だろ!明日出発だぞ!?バトルにばっか明け暮れてるからだろ!!」
「…………、…。」
「っあーもう、貸せ!?オレがやってやるから!!!」
「……!」
あいつはやっぱ、オレがいないとダメダメだなぁほんとに。
「オイどこ行ってたんだよ!??初めて来たところなんだから勝手に単独行動とかだめに決まってんだろ!??どーせまた、強そうなポケモンにつられてったんだろ!!」
「………、………。」
「ったく………。…ほれ、マラサダ!ここの名物なんだってよ。ポケモンにもあっから、これ食ってから行こーぜ」
「………!」
コクッ、レッドが頷いたのを見てオレは呆れながらも笑った。
「ちょっ……、オイコラ!!すぐリーグに挑戦しようとすんな!!試練も大試練もやってねえーだろオレたち!!!お前はジムバッジ0個でチャンピオンに挑みに行くんか!??
すぐなんでも強いやつんとこ行こうとするクセ直せよ!!!」
「…………、」
「〜っっ、だーもう!!!試練受けさせりゃいいんだろ受けさせりゃ!!!その代わりオレもアローラリーグに挑戦するからな!!!お前ひとりとか危なっかしすぎる!」
「〜〜〜……!!」
あ〜もう!ったくレッドは本当に、バトル以外だめっだめな奴だ。おかげでオレやリーフ以外からは変人扱いで友達もいねぇ。
…………………けどそんなレッドに唯一必要とされちゃう、オレ。
カントーリーグでワタルを倒してチャンピオンになったのはいいけど、レッドに速攻返り討ちにされたときはじじぃにもキレられたし、散々だったけど、
こいつは、バトル以外なんっっっっっにもできない。
対してオレは、すべてのことを簡単にすぐこなしちまうし、バトルだって中々に強い。
つまりオレのほうが人間的に上!!!でもコイツはすーぐオレを頼ってくる!!!!
アローラでも結局これだ!!!言ってること(厳密には言ってない)がわかんのもオレだけ!!!オレはカントーの伝説のトレーナーにとってなくてはならない存在!!!
「………???」
「へっ……、あ、あぁ悪ィ!大丈夫だ!なんでもない!!」
「…………」
「!??い、いつもありがとう、って………、やだな、やめろよ!!!相棒だろ!?」
「………!……」
オレってば、レッドにはいなくてはならない‘’相棒‘’なんだから!!!