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    かほる(輝海)

    @kahoru1010

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    (えろメインの)字書きです。
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    小説画像メイン。
    時々趣味のアイロンビーズやハンクラ作品を投稿。
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    シティーハンター(獠香)
    逆転裁判(ナルマヨ)

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    かほる(輝海)

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    シティーハンター
    冴羽獠×槇村香
    原作以上の関係

    キスの日らしいので、古のサイトから過去作をサルベージ。
    獠=僚表記。
    ブログ形式でそのまま掲載。
    初公開日 2009.5.13

    授業料は高くつくかも😂😂😂

    #シティーハンター
    cityHunter
    #cityhunter
    #冴羽獠
    saeha
    #槇村香
    makiMurakami
    #小説
    novel
    #掌編
    conte
    ##CH

    Dramatic kisses昼下がりのキャッツ。
    店内にあたし以外のお客さんはいなくて、あたしと美樹さんの二人きり。

    あいつはどうしてるのかと言うと・・・たぶんナンパでもしてるんじゃない?
    昼から一度も姿を見ていない。

    ビラ配りが嫌で逃げたに違いないわ。
    よくもまぁ、こんなに毎日女の人を追いかけてられるわねぇ・・・。

    はぁ・・・と静かに重たい気持ちを吐き出すと、
    カップに残り少なくなったコーヒーを飲み干した。

    美樹さんの結婚式の時に、僚には「愛する者」ってはっきり言ってもらったけど、
    僚の女好きはちっとも変わっていない。

    あたしは僚好みの「大人の女」でもなければ「セクシーな女」でもないから・・・。
    僚にとって、ナンパは「別腹」みたいなものなのかしら?

    あたしって・・・そんなに、魅力がないの・・・かな?

    外はもうすぐ冬の気配が近づいてきているって言うのに、
    あたしの周りだけはどうしても、さらに重たい空気が付きまとう。

    「あら・・・元気ないわね。」

    美樹さんはあたしの憂鬱な気分に気が付いちゃったみたい。

    「悩みの種は冴羽さんかしら?」
    「ちっ・・・違うわよっ!」
    「ふふっ。そんなにムキになって否定しなくていいわよ。」

    ちょっと待っててと言い残して、美樹さんはカウンターの裏に消えた。
    しばらくして戻ってきた美樹さんの手には、小さなケースが握られていた。

    「この間買ったDVDなんだけどね。すごくよかったのよぉ!」

    美樹さんから渡されたのはDVDのケース。
    表紙は男女のカップルが抱き合って、キスしている写真だった。

    タイトルは「Dramatic kisses」って書いてある。

    「見るだけで内面からキレイになれるわよ。」
    「そう・・・なの?」
    「騙されたと思って見てちょうだい。」
    「・・・うん。」

    あたしは美樹さんから受け取ったDVDをバッグに入れた。

    ----

    アパートに帰ってきて、夕飯の準備を済ませたけど、僚はまだ帰ってきていなかった。

    あたしはキッチンの椅子に座って、美樹さんから借りたDVDを眺めていた。

    『内面からキレイになれる・・・』

    美樹さんの言葉が、頭の中でリフレインする。

    それって・・・「オンナを磨く」ってことに近いのかな?
    こんなあたしでも、オンナを磨けば僚だって虜にできるかしら?

    僚がいつも帰ってくる時間までには、まだ少し余裕がある。

    あたしはDVDを持って僚の部屋に向かった。

    財政が逼迫してる冴羽商事。
    このアパートでDVDプレイヤーがあるのは僚の部屋だけなの。

    僚は「拾ってきた」って言ってるけど、
    もっこりDVDを見るためにどこからか手に入れてきたことは間違いない。

    その執念にはほんと呆れを通り越して頭が下がる思いだわ。

    僚の部屋に誰もいないことを確認してから、あたしは僚の部屋に入った。

    DVDプレイヤーを起動すると、トレイに1枚の真っ白なディスクが入っていた。
    きっと、これも僚の「コレクション」の1枚なんだろう・・・。

    思わず捨ててしまいたい衝動にも駆られるけど、
    そんなことをしたら臍を曲げて仕事をしないとか言い出しそうで、そこは思い止まった。

    プレイヤーの上に積んであったケースから空のケースを探すと、
    そこに真っ白なディスクを入れた。

    空いたトレイには借りてきたDVDのディスクをセットする。

    間もなく再生が始まり、あたしはテレビに目が釘付けになった。

    このDVDは、映画のキスシーンばかりを集めたもので、
    いろんなカップルがいろんな場所で、時には優しく、時には激しくキスをしていた。

    胃の辺りが疼く様な感覚を覚えながらも、あたしは画面を見つめていた。

    車の中でのワンシーン。
    運転席の男の人が、助手席にいる女の人の手をそっと握り締めた。

    熱く見詰め合う二人。

    男の人は、女の人を見つめたまま、女の人の手の甲にそっとキスした。

    女の人は目をぱちくりとさせて、少し驚いた顔をしていた。
    あたしも何故か、不思議に息苦しくなってくる。

    男の人は、そのままぐいっと手を引っ張り、女の人を引き寄せた。

    そっと女の人の頬を撫でて・・・男の人は顔を寄せていく。
    二人の距離が縮まっていくにつれ、あたしの緊張も高まる。

    唇が触れる瞬間、女の人はゆっくりと目を閉じた。
    それを見届けてから、男の人は唇を重ねた。

    あたしは何となく手持ち無沙汰になってしまって、近くにあったクッションを手繰り寄せた。
    映画だってわかってるんだけど、人のキスシーンを覗き見してるみたいで何か恥ずかしい。

    あたしはクッションに顔を伏せた。

    クッションからは僚の匂いがする。
    僚の部屋のものだから、そんなことは当たり前なんだけど。

    僚の胸の中にいるときみたいにドキドキしてくる。
    ──
    ────
    雨が降りしきる路上。
    路肩に止められたクーパーの中には、僚とあたしの二人だけ。

    あたしは窓の外にうつる灰色の街を眺めていた。

    「香・・・。」

    珍しく僚の柔らかな声で、名前を呼ばれ慌てて振り返る。
    僚はあたしが膝に置いていた手をそっと握り締めると、そこへ柔らかく唇を押し当ててきた。

    そのふんわりとした感触とマイルドな熱にあたしは思わず手を引っ込めるけど、
    僚は離してくれなかった。

    あたしを見つめる僚の瞳は、何かを押し殺して閉じ込めたように、深く蒼く揺れていた。
    少し、僚の事が怖くなって身体が竦む。

    「逃げるな・・・。」

    僚があたしの手をぐいっと引っ張って引き寄せる。

    強く肩を抱かれ、僚の厚い胸とあたしの熱い胸が合わさる。
    張り裂けそうに鳴ってるあたしの鼓動が僚にバレちゃったらどうしよう・・・。

    硝煙とタバコの匂いが混じる僚の匂いがあたしをさらに酔わせる。

    湿気を吸って重たくなってる僚の髪があたしの額に落ちてきた。

    あたし・・・どうしたらいいの・・・?

    あたしは、堪らなくなって目を閉じた。

    『・・・いやぁぁぁぁああぁぁっ!』

    ばごおぉぉぉぉぉんっ!

    「・・・あれ?」

    気がつくと、あたしは僚の部屋にいて。
    あたしの目の前には召喚された100tハンマーがあって、
    僚の部屋の床に大穴が開いていた。

    「やだ・・・。あたし・・・!」

    僚とのキスシーンを妄想して、思わずハンマーを出しちゃったの!?

    あたしは慌ててハンマーを片付けると、床に空いた大穴を応急処置で塞いだ。

    「あたしったら・・・なんてはしたない・・・。」

    気を取り直してテレビに視線を戻すと、また別のシーンに変わっていた。

    今度のカップルはソファーに腰掛けている。

    男の人が、後ろからそっと抱きしめて、女の人に何か囁いている。
    女の人は嬉しそうに微笑んでいた。

    その笑顔は、女のあたしから見ても見蕩れてしまうぐらい輝いたものだった。

    男の人は、女の人の耳元に唇を寄せると、優しく包み込むように耳へキスをした。

    女の人は忘我の境に入ったのか、うっとりとした表情を浮かべ男の人に身体を預けている。

    耳にキスされるのって・・・そんなに気持ちいいのかなぁ・・・。

    って言うか、僚にこんなふうに後ろから優しく抱きしめられたら・・・。

    そんなシーンを想像しただけで、背筋をゾクゾクと何かが駆け上がってくる。

    「きゃぁっ!やだぁっ!あたしったら・・・!」
    「・・・俺の部屋で何やってんの?」

    一瞬、あたしは自分の耳を疑った。
    でも、それは聞き間違いようがないぐらいあいつの声だった。

    僚はテレビの画面を見ながらあたしに近づいて来る。

    「ふ~ん・・・。」

    僚は乱暴にあたしの横に腰掛けた。

    「香・・・。」

    身体に感じるのは息苦しい程の熱気。

    僚があたしの肩に手を回す。
    僚にこんな風に触れられるのは初めてじゃないけど・・・。
    どうしても慣れなくて、身体がすくむ。

    テレビではまた別のキスシーンが始まっている。

    僚はあたしとの距離をさらに詰めると、あたしの右手を握った。
    あたしの手にじっとりと汗が滲んでそうで、何か嫌だ。

    「お前も・・・あんな風にされたい?」

    あたしはすぐには答えられなかった。

    僚とキスするのは嫌いじゃない。
    むしろ、好き・・・かも。

    ただ、僚にあんな風に唇で触れられたら、間違いなくあたしは訳がわかんなくなっちゃう。
    そんなあたしを僚はいつも余裕たっぷりな表情で見下ろすの。

    正直、ちょっと悔しい。

    今だって、あたしのことからかってるのよ。
    きっとそう。

    「し・・・しなくていいっ!」
    「・・・嘘つき。」

    あたしが振り解こうとするより先に、僚に強く抱きすくめられる。

    さっきまで見ていたDVDそのままに、耳たぶへキスが落ちてきた。
    角度や力加減を変えながら耳たぶの外周を僚の唇が移動していく。

    「あっ・・・やぁ・・・。」

    僚の熱が少し冷えたあたしの皮膚に直接触れて、一気にあたしの身体が熱を持ち始める。
    顔を背けようとするけど、巣に捕らえた蝶を扱う蜘蛛のように、
    僚は手馴れた様子であたしの耳に唇を寄せ続けた。

    何だか僚に食べられてるみたい・・・。

    こんな風になった僚からは逃げられた例がない。

    「なぁ?何であんなDVD見てたんだ?」
    「あたしの・・・ぁん・・・勝手、でしょ・・・?」
    「キスの勉強でもしてた?」
    「違うぅ・・・。」

    執拗なぐらいに続けられていたキスが不意に止まる。
    そっと目を開けてみると、少し涙が滲んでいて睫が重く感じられた。

    こっくりとした艶のある僚の瞳が、あたしを捕らえている。
    逃げようと思えば逃げられたかもしれないのに、あたしはその瞳に拘束された。

    「俺のレッスン、受けてみる?」

    唇だけでこんなに僚に融かされて、その熱に虜にされて。
    正直、自分自身が情けなく思える。

    僚に触れられただけで、こんなに気持ちよくなっちゃうなんて・・・。
    あたしって感じやすいカラダなのかなぁ・・・。

    僚はその大きな手をあたしの頬に添えて返事を待っていた。
    その手の熱に触れると、また、一拍あたしの鼓動が飛びそうになる。

    ・・・僚だってこんな気分になったりしないのかな?
    あたしだって上手にすれば、僚をこんな気分に浸らせることができるのかなぁ?

    「どうする?」

    僚の口元に、僅かに笑みが浮かんだ。

    「・・・お願いします。」
    「了解。わかってると思うが、俺のレッスンは・・・。」

    僚があたしの腰に腕を回す。
    筋肉質の鍛え上げられた身体がぴったりとあたしの身体に密着する。

    僚のレッスンがレクチャーだけで終わるはずがないよね。
    射撃も、体術も僚が教えてくれたけど、それは全部・・・。

    「『実践主義』ってことでしょ?」
    「くくっ・・・。わかってるじゃねぇか。」

    僚が笑いを堪えているのがわかって、あたしは填められたことに気が付いた。

    何も、こんなところまで実践に拘らなくてもいいのに・・・。

    このレッスンが短時間では終わらないことを悟って、あたしは諦めた。

    「んじゃ、まずは第1段階。唇の感触を楽しむんだ。」

    僚はそういうと、あたしの目をじぃーっと覗き込んできた。
    恥ずかしくて目をそらしたくなるけれど、
    熱くあたしを見つめるその甘い瞳から視線が外せない。

    そろそろと僚の顔が近づいてきたかと思うと、
    唇に触れるか、触れないかという距離で止まった。

    唇をごく軽く触れ合わせるだけのキスなのに、背筋がゾクゾクしてきてキモチイイ。
    こういう優しいキスって、大事にされてるんだって感じられてすごく好き。

    「・・・こんな感じでお互いの唇の温度を確かめるようにするんだ。」

    やってみて、と言う僚の言葉に背中を押され、あたしはおずおずと僚の首に手を回した。

    僚の深みのある瞳をゆっくりと見つめて・・・
    そーっと、そーっと、唇が触れるか、触れないかの距離まで近づいていく。

    少しだけ触れた僚の唇はとても熱くて、そして少しかさついていた。
    無駄な物がない僚の身体は、代謝がいいのか、いつも熱い。
    皮膚が薄い唇は、それが直に伝わってくる。

    何度も何度も唇を触れ合わせていると、もっともっと僚が欲しくなって、
    焦れったくなってきた。

    自然と、僚に回している腕に力が入る。

    僚が少しだけ身体を引いて、唇が離れた。
    あたしの唇から段々と熱が奪われていく感覚が、何となく惜しい。

    「もっと欲しくなってきた?」
    「・・・うん。」
    「じゃぁ、第2段階だ。おいしいフルーツを食べるみたいに、唇を絡み合わせるんだ。」

    僚が唇の外側と内側を使って、優しくあたしの唇を啄ばんでいく。

    噛み付かれるような激しいキスを最初にされたときは、「これもキスなの!?」って思った。
    そういうキスも嫌いじゃないけど、こういう優しいキスの方が好きかな・・・。

    決して押し付けたりしない、柔らかなキスが続く。

    耳の辺りとか、襟足の辺りとかの髪を、
    僚の長い指が綿菓子を扱うような繊細な仕草で撫でる。

    緊張で固まっていたあたしの身体は少しずつ解されていく。

    「・・・こんな感じ。できる?」

    僚に耳元でそっと囁かれてるだけなのに、それだけで身体の中を何かが走り抜けていく。

    「・・・やってみる。」

    僚みたいに上手に出来るか不安に思えて、少し緊張しながら唇を合わせた。

    「あ~だめだめ!力を入れちゃだめだ。唇を硬くしたら感触が悪くなるぞ。」
    「・・・ごめん。」
    「そうだなぁ・・・。果汁が滴るぐらいの柔らかいマンゴーとかを、こう・・・。
     切らずに指先で掴む感じ・・・って言えばわかる?」

    僚が指先だけであたしの頬をぷにゅっと摘む。

    「唇だけで柔からい物を挟む感じ?」
    「そうそう。」

    今度は僚の下唇を柔らかく挟むようにキスしてみる。

    「いいぞ。なるべく表面積を多くするんだ。その方が気持ちいいから。」
    「・・・うん。」

    唇の内側も使って、何度も僚の唇を食んだ。
    粘膜の少ししっとりとした感触が、僚の唇との密着を高めてくれて心地いい。

    僚の硬い髪に指を入れて、穏やかに梳いていく。
    僚はうっすらと開けていた目を閉じて、その気持ちよさに浸っているみたいだった。

    「・・・どう?」
    「う~ん♪教える先生がいいから上達も早いなぁ。」
    「『生徒が優秀』の間違いじゃない?」
    「・・・ちげぇねぇ。」

    僚が真っ黒な前髪を揺らして笑った。

    「この段階はまだがっついちゃだめだな。なるべく50-50を維持するんだ。」
    「50-50?いつもの僚はそんな感じしないけど・・・?」

    だってそうだもん。
    いつも、僚のキスは自分の気持ち強さを示すみたいに激しいんもの・・・。

    僚は心当たりがあるのか少し考え込んでいた。

    「まぁ・・・。お前が欲しいって気持ちの表れだからなぁ。仕方ねぇよ。」
    「そうなんだ。」
    「お前だって俺が欲しいと思ったら、それぐらいしていいんだぜ。」
    「・・・もぅ。」

    僚はそう言うけど、恥ずかしさが先にたってそんなことはとてもできない。

    あたしだって、僚が欲しいって気持ちがないわけじゃない。
    でも、そんな気持ちを曝け出すには、まだ少し抵抗があるのよ・・・。

    「んじゃ、第3段階。次は舌だ。」

    僚はそう言って唇を重ねると、ゆったりとした舌の動きであたしの唇をなぞった。
    そのまま舌が入ってくるかと思ったけど、
    僚はじっくりとあたしの唇を味わっていた。
    体温が高い僚は、やっぱり触れる舌も熱くて、あたし自身が融けていきそうな気がする。

    何かが満たされなくて、もどかしくて口を少し開けて誘ってみる。
    それでも僚はじりじりとあたしの唇を嬲(なぶ)り続けた。

    我慢できなくなってそろそろと舌を突き出してみると、僚の舌とぶつかった。

    「尖らせないで・・・。力を入れずに・・・なるべく表面積を大きく・・・。」

    僚が器用にキスを続けながら、説明をする。

    僚の言う通りに、力を抜いた状態で粘膜同士を触れ合わせると、
    何となく身体が軽くなった感じがして、全身が脱力感に襲われた。

    ぴちゃぴちゃと唾液が絡む音まで聞こえ始めてくると、
    さっき僚が教えてくれたこともどうでもよく思えちゃうぐらいに、何も考えられなくなる。

    ただ、お互いを確かめ合うみたいに、隅から隅まで探り合うみたいに、
    ゆっくり時間をかけて馴染ませていく。

    そっと目を開けてみると、僚は大人しやかに目を閉じて、あたしに口付けていた。

    僚もあたしみたいに、何も考えられなくなるぐらいに融けてくれたらいいのにな・・・。

    そう思っていたら、僚の瞼がうっすらと開けられ、その奥にある濡羽色の瞳と目が合った。

    「レッスンはここまでだ。」
    「少しは上手くなったかなぁ?」
    「・・・まだわかんねぇの?」
    「あん・・・。」

    僚にぎゅっと抱きしめられた途端に、ベッドへ押し倒された。
    僚が身体を摺り寄せてくると、太腿に焼け付くぐらいに熱い塊が触れる。

    「お前が火をつけたんだ・・・。」
    「でも、教えたのは僚だよ?」
    「自分が好きなように育てるのは当たり前だろ?」

    耳元に隠し切れなくなった欲望が混じる吐息がかかけられた。
    あたしの身体も途端に火照って熱くなる。

    「・・・授業料は今からもらうから。」
    「もぅ・・・。」

    早急に始まる愛撫は、僚も待ちきれなくなっていた証拠。

    あたしが僚を感じさせるぐらいにキスできるようになる日も・・・
    そう遠くないのかもしれない。


    End
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