Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    てんていのねこ

    @GL_96nin

    かきちらし供養処
    Sorry, Japanese Only.

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🔶 🐳 🛁 🎲
    POIPOI 14

    てんていのねこ

    ☆quiet follow

    レイチュリのDX3rdパロ書き散らし。
    知恵喰らいと幸運喰らいのレイチュリ。
    🛁はノイマン/ウロボロスの万能型、🦚はモルフェウス/ウロボロスの万能型で、二人でコンビ組むと打ち合わせ無しで戦闘方法とか変えてきそう。

    #レイチュリ
    Ratiorine
    #パロディ
    parody
    #小説
    novel

    欧州某国に本拠地を置く巨大企業スターピースカンパニー。その技術顧問として籍を置く博識学会の天才Dr.レイシオと、戦略投資部の長ダイアモンドの懐刀たる十人のオーヴァードのひとり“アベンチュリン”との仕事が決まった。
    「やあ、“ヌースの愛子”サン。」
    「その名で呼ぶなと伝えたはずだが。」
    「あはは、ごめんね。コードネームで呼ぶのってマナーみたいなもんだろう?癖になっててさ。じゃあ、改めて名乗ろう。僕は同胞喰らいの“アベンチュリン”。カンパニーの技術顧問なら聞いたことあるだろう?僕は他者のレネゲイドを喰らい、己の幸運に変換するオーヴァードだ。人生を台無しにされないよう、気をつけて?」
    「…ウロボロスか。問題ない。」
    「なんだ、知っていたのか。さすが教授。」
    ウロボロス。レネゲイド食いのオーヴァードと称される13番目のシンドローム。近年発見されたそれは模倣に長け、影を操り、他者のオーヴァード能力を霧散させる力を持つ。歴史の浅さ故に未知の部分も多いこのシンドロームに忌避感を持つ者も少なからず存在する。
    「そのウロボロスが発現している貴重なオーヴァードが僕ってわけさ。これも幸運ってやつなのかもしれない。他者を食い潰せるおかげで僕は負けを知らないのさ。」
    「ふん、どうだか。」
    アベンチュリンの言葉にレイシオは鼻白んだ。



    「“ヌースの愛子”は他人の知識を喰む。」
    「レイシオ…?」
    「オーヴァード能力を発現させてから言われ続けた陰口だ。…訂正しよう。僕のブリードは、正しくはクロスブリード。シンドロームはノイマンと……ウロボロスだ。」
    「じゃあ……。」
    「君の幸運喰らいがバカアホマヌケの戯言だと、最初から知っていた。いくら未知のシンドロームとはいえ、サンプルが集まれば証明は容易い。ウロボロスはレネゲイドを喰らうだけのレネゲイドだ。僕の功績は僕自身の研鑽の賜物であり、君の幸運は君自身が引き寄せたものだ。ウロボロスにそんな力はない。
    そもそもノイマン能力自体も『理解の有無に関わらず事象を処理できる能力の獲得』にすぎない。閃いた公式は愚鈍にも理解できるように理屈を噛み砕き、誰にでも再現できるようにしなければならない。僕はそれを怠ったつもりはない。ないのだが…。」
    「……。」
    レイシオの言わんとしていること。アベンチュリンには痛々しい程にわかってしまった。
    レイシオの知恵喰らいも、アベンチュリンの幸運喰らいも、そうあれかしと望む世界が見続けた影絵芝居に過ぎない。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    かほる(輝海)

    DONE逆転裁判
    御剣怜侍×狩魔冥
    6終了後、完全恋人設定

    ワードパレット
    22.北極星
    幾星霜/ひとり/導く
    目の疲れを感じ、私は書類を読むのを止めた。眼鏡を外し、眉間の辺りを揉みほぐす。どうやらいつの間にか、私は険しい表情でこの捜査書類を読み続けていたようだ。これでは「また眉間のヒビが深くなった」と言われてしまう。目を休めるため、私はワーキングチェアを回転させて、窓の外の景色を見た。青い空に、一筋の飛行機雲が見える。
    「メイ……」
     私は無意識のうちに、その名を呼んでいた。
     日本に戻り幾星霜。まだアメリカにいたときの方が、キミと会えていたような気がする。ひとりで過ごす時間は嫌いではないが……。やはり、その……違うのだよ。
     キミが幼い頃から、キミを導くのが、私の役目だと思っていた。しかし今、キミは私と肩を並べ、さらには追い越そうとしている。私がこうして手を休めている間にも、キミは真実を追求するため、黙々と捜査書類を読み込んでいることだろう。私も負けてはいられない。キミに相応しい男でいるためには、常にキミに認め続けてもらわねばならない。それは、並大抵の努力では成し得ないことだ。
     私は再び机に向かった。次にキミに会えるその日まで、私も先へ進まねばならない。

       了 488