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    現パロでシェアハウスをしているキリエとアウリスくんのssです。

    キリエ+アウリスくん 瞼を透ける薄明るさで、意識が浮かび上がる。
     ぼんやりと目を開けると、いつもとは違う天井が見えて、自分が今どこに居るのか理解が出来なかった。

     全身が温かくて心地よく、眠気は絡みついていて、ここから動きたくない。それに朝鳥が遠くで鳴いているから、きっとまだ起きるには少し早い。
     瞬きを何度か繰り返し、そのまま暫く呆けていると、ここがリビングだと分かった。そして僕は昨日、そこのソファーで寝てしまったのだろう。

     腕が少し痺れていて、変な体勢で寝てしまっただろうかと思っていると、腕の中の何かがモゾリと身動ぎした。疑問に思いながらゆるゆると緩慢にそちらを見やる。

    「アウリス、くん……」

     寝ぼけた掠れ声に反応したのか、アウリスくんの口がむにりと動いてから、また寝息を立て始めた。彼の白い髪やまつげが、朝焼け色に照らされ染まっている。
     アウリスくんの寝顔をじぃと見ながら考えていると、徐々に思い出してきた。

     そういえば、昨日の僕は仕事で少し嫌なことがあって、帰ってきてから珍しくお酒を飲んで、それから、……それから?

    (あぁ、またやっちゃったのかも)

     酔った僕には時おり、誰彼構わず抱き着いてしまう悪癖がある、らしかった。
     きっと僕が彼を離さなかったのだろう、犠牲となった腕の中の彼は、朝になった今でも律儀に収まっている。

     僕がこの時まで穏やかに寝られたのは、確かにアウリスくんのおかげだった。

     カチカチと秒針の音がしている。首をひねって壁掛け時計を見ると、やはりまだ早い時間で。
     家の中はしんとしていて、みんなが起きてくる気配もなさそうだ。

    (今日は確か、お休みの日だし……)

     穏やかな時間の流れの中、アウリスくんの静かな寝息を聞いていると、また瞼が重くなってくる。

     ……まだ、甘えていてもいいだろうか。

     もしかすると、今度は寝過ぎてしまうかも。
     そう思いつつも二度寝をすることにした僕は、アウリスくんにぎゅうと抱きつき、甘く柔らかな香りのする彼に顔をうずめた。

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