合鍵 ドンシクに合鍵をもらった。
マニャンの二軒と現在の自宅の分。いくら警察官同士だったからといっても、あまりに不用心ではないか?
そう思ったが、こうなる前はお互い好き勝手に不法侵入していたから、今更か。
それでも嬉しさより神妙な気持ちが勝ってしまって、存在感を持て余す。
僕なんかに心を許し過ぎじゃないか、イ・ドンシク。
それともまた何か、試されているのか?
不在時に出入りする可能性や必要があって、それを無期限で許されるのがこんなに早いなんて。
でも確かに、お互いの気持ちを確かめた時にはもう「所長にもらったあの家で、いつか一緒に暮らしませんか」と提案されていた。自分もそうしたいと言ったはずだ。
今はわからないが「いつか」ならと思った。なんとなく、それは警官を辞めるか、勤務地が偶然あの家に近くなった時だと思った。
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